2014年07月26日

No640 “続行特急見直しか” “次期ダイヤ改定” “デワ新造へ” 〜鉄道ピクトリアル 京王特集〜

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  ▽鉄道ピクトリアル臨時増刊号「京王特集」 26.7 発刊 ▽

鉄道ピクトリアル恒例の私鉄特集増刊号が今週発刊されました。
今回は11年ぶりに、京王電鉄の特集です。

この増刊特集号では、伝統的に特集の対象となっている電鉄会社の各部門が揃って変遷のあらましや最新の情報記事を掲載するばかりでなく、鉄道事業の経営課題などについても紹介するため、ファンの間では正確・貴重な情報源として活用されています。

今回の京王特集では冒頭で、「対談 京王電鉄の鉄道事業を語る」と題した常務取締役鉄道本部長の高橋 泰三氏に対するインタビュー特集があり、その中で高橋本部長は質問に答える形で、今後の経営課題や事業計画の取り組み方針などについて具体的に述べています。

【不満の声が寄せられている特急続行運転の検討ほか】
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▽ 特急系列車の続行運転
   次期改定でどのような検討がなされるか  明大前 26.7.26 ▽

早速その内容をいくつかを見てみますと、▼現行ダイヤで設定した特急の続行運転は通過駅利用客からの不満の声があり、次期ダイヤ改定に向けた検討を進めている ▼次は来年くらいにダイヤ改定をしようと検討 ▼ステンレス車体、VVVFインバーター制御、大雪対策として排雪器付きの貨車(デハ=電動貨車)の新造を検討 ▼東京五輪に向けて都営新宿線全駅にホームドアが設置されるのに合わせ、新線新宿駅にホームドアを設置、さらに渋谷・吉祥寺についてもホームドアの設置を検討中など、今後の事業計画について具体的に述べています。

また▼リニア新幹線橋本停車や東急・JRを中心とした渋谷駅改良工事、さらに沿線人口動向も踏まえた京王各線の将来の輸送需要予測 ▼笹塚−仙川間高架化後に計画されている調布−新宿間の地下急行線や将来の新宿のありよう ▼ミシュラン三ツ星を獲得した観光地高尾山の活用と京王線での本格的優等列車設定の可能性などなど、今後10年先の京王をうらなう多様なテーマについて、鉄道事業の責任者としての見解が率直に語られています。
こうした感覚での見解は他で公表されることがないため、大変貴重な情報だと思います。

【この10年の車両総説 7000系組成変更記録など】
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   ▽ 7000系組成変更図 鉄道ピクトリアル増刊号から(一部) ▽ 

このほか前回特集以降の10年間に行われた車両の新造と廃車、VVVFやATC化、車内自動放送やLED試験導入、PQモニタリング台車導入などの各種改造工事等の概要を取りまとめた「車両総説」、藤田 吾郎氏による複雑多岐にわたる7000系VVVF化・10両編成化整備に伴う組成変更の詳細記述と図示、8000系6+4編成の10両貫通化を含む8000系の仕様変遷などをまとめた「現有車両プロフィール」などにより、一見極めて平準化・数少ない車種でシリーズ化されている京王車両は、実はその裏で複雑・綿密な実施計画によって達成されていることが浮き彫りにされています。
読後に深い充足感と爽やかな解明感を覚えた方も多いのではないでしょうか。

また24年8月に地下化された「調布駅付近連続立体交差事業の概要」では、現在も地上部分で行われている同工事の全体像を把握するには最適な記事ですし、一般から寄稿の「京王車両−音と色−」は、警笛やドアチャイム音、車体のみならず屋根や床下機器色などにも言及する異色の記事として注目されます。

【懐かしい “京王の景色” がいっぱい】
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    ▽ 鉄道ピクトリアル 臨時増刊「京王特集」から ▽

今回の特集号では、京王が昨年開業100周年を迎えたこともあってか、戦後1950年代から、昭和20年から40年代にかけての懐かしい光景の数々、当時のありさまを記した写真や記事が満載です。

東武博物館名誉館長として広く知られている花上嘉成氏の「50年前の京王線新宿界隈」をはじめ、「京王帝都電鉄1950〜60年代の情景」「行先方向版時代 終焉間際の記録」など、まさしくその時代を生きたファンならではの目線で撮影された写真に感嘆するばかりです。高度成長期前、1500ボルト昇圧前の、いわば京王の原点のありし日の光景は、京王としても丁重に後世に残すべき貴重なコンテンツだと思います。

鉄道ピクトリアル臨時増刊「京王電鉄」は、このように魅力満点の内容となっています。
京王電鉄も記事執筆、情報提供などで全面協力しており、その内容の正確性、広汎性、資料的価値は極めて高く、まさに「開業100周年」に相応しい、高い価値を有している貴重な書籍だと思います。

posted by 特急高尾号 at 21:32| Comment(8) | TrackBack(0) | アラカルト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月22日

No639 20日・24日の落雷による運転見合わせについて


20日、京王線は国領−柴崎間の鉄道施設で落雷・故障が発生し、午後7時ころから10時前までの約3時間、新宿から高幡不動、及び相模原線を中心に、運転見合わせ状態が続きました。
落雷は自然災害ですからある意味京王も被害者ですが、立ち往生した電車に偶然乗り合わせ、長時間の待機、振替輸送を余儀なくされた利用者の一人として、以下に感想を述べます。

約3時間にもわたる運転見合わせの原因が、京王の鉄道施設への落雷による停電であったにもかかわらず、駅の案内表示やホームページ、運行情報メール、ツイッター等では、その原因を単に「落雷による停電」とだけしか伝えませんでした。この姿勢はとても不自然に感じました。

立ち往生した電車内では、国領−柴崎間で(対象には触れず…)火災が発生、消火活動と現場検証が終わらなければ運転再開はできない状況だと伝えられました。当然乗客は、沿線民家の火災と思いました。しかしニュース報道で、実際は京王施設への落雷、停電、消火活動が行われたと知って驚きました。
利用客に大きな影響を与えたわけですから、京王には正確な情報提供の責任があったと思います。

次に京王の運行情報メールやツイッターでの情報配信についてです。
今回は運転見合わせから約30分経過後に、情報が配信されました。私が契約している有料サイトからのメール速報は、当事者の京王より6分も早く運転見合わせの情報が届きました。
京王のツィツターは運転が不可能な状態になってから30分近くも、それまでの「平常運転」の文字が表示されたままでした。
ソーシャルメディアの運用については、多くの利用者が速達性と情報の高度化、運行トラブル時の頻繁な発信について、強く望んでいることと思います。

最後に、原因が落雷という自然災害による停電であったにせよ、翌日の21日、電車内や駅構内、ホームページなどで、運転見合わせについての状況説明、お詫びのコメント等、京王からの利用者に対するメッセージの発信はありませんでした。

“信頼のブランド”を社是として掲げている京王ですが、お客様の立場、気持ちに寄り添う姿勢については、改善の余地が大きいと感じました。(ここまでは22日アップ分)

【追加】
24日、東京地方は再び夕刻から激しい雷雨に見舞われ、井の頭線は午後6時40分ころから7時15分近くまで、渋谷−富士見ヶ丘間で運転見合わせとなりました。
この際の京王の駅での広報や運行情報メールは「永福町駅構内で緊急設備点検のため」と伝えていました。一方メディアは「落雷による停電のため」と報じていました。

この表現の差は、やはり違和感を感じないわけにはいきません。何が原因で緊急設備点検を行わざるを得ない事態に至ったのか、事の真相を伝えない姿勢は、かえって利用者の不安と疑念を抱かせる結果になるのではないでしょうか。
(この部分は24日アップ)

posted by 特急高尾号 at 14:46| Comment(4) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月17日

No638 京王線明大前駅 乗車位置サイン変更

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17日から、京王線明大前駅上りホーム床面の、乗車位置サインの表示が変更されました。

これまでのようにドアの前に3列で並ぶのではなく、JR山手線などと同様、一つのドアに対して乗客は左右2列に分かれて列車の到着を待ち、利用客の降車後、左右から速やかに乗車するというものです。

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これまでは一つのドアに対して乗位置表示は一つでしたが、新しいものはドア部分に新たに「降車優先」の表示が登場し、その左右に従来からの「乗車位置」表示を配しています。

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これは、朝ラッシュ時の京王線列車遅延防止策の一環として行われたものです。
車内や各駅には、ご覧のような案内が掲出されています。

この方式が定着すると下車する人は前方を塞がれることなくスムースに降車が可能、また乗車も左右から迅速に可能となり、全体として遅延防止に効果を発揮すると判断したものと思われます。

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初日の17日朝は、新方式を周知する構内放送が頻繁に行われていました。
僅かな時間ですが、垣間見る限りにおいては、混乱もなく、順調にスタートしたように見受けられました。

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この新方式の乗車位置サインは、混雑が激しいホーム中央部分のみの運用と思いきや、先頭車や最後部が停車する幅の狭い部分も含め、ホーム全面に掲出されました。

サインのデザイン、完成度は暫定仕様のように思われます。今後利用客の定着度を見計らい、対象駅の拡大、意匠の刷新へと進化していくのでしょうか。

写真はすべて初日の26年7月17日、午前8時〜9時台の撮影です。


 


posted by 特急高尾号 at 10:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ダイヤ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月10日

No637 京王れーるランド 展示資料から


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京王れーるランドでは、5月の動物公園線開業50周年記念の展示も終わり、現在は歴代の制服・制帽が展示されています。

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制服・制帽は、京王電鉄時代のものから現在のものまで3種類が展示されています。
制帽の徽章がはっきりと見とれ、時代ごとの変化が楽しめます。

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現在の京王電鉄のコーポレットマーク、「KEIO」のロゴがあしらわれています。

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この2つは京王帝都電鉄時代の社紋です。
かつては車体側面や車内スピーカー前面の飾り意匠としてもお馴染みでした。
写真下の方が古い時代のようですが、展示品には説明がないために、いつからいつまで使用されていたなどの詳細情報は分かりません。

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ご覧のような、駅の業務で使用されていた品々も展示されています。

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「DATING MACHINE」(ダッチングマシン)と記された、硬券乗車券に発行年月日を印字する “日付印字機” です。昭和の時代までは、出札窓口での必需品でした。
「Tenko」とロゴマークが入っており、我が国のダッチングマシン製造2大メーカーの一つ、天虎工業製の「TA 1」型で、1971年(昭和46年)製とあります。

余談ですが、近年発売される京王の硬券記念乗車券の発売日印字は、こうした過去の保存ダッチングマシンを使用しているのでしょうか。それともダッチングマシンで印字した雰囲気で最初からデザインとして印刷されているのでしょうか。

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こちらも展示品ですが、ご愛嬌です。

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この展示は7月6日現在で公開を確認していますが、すでに2か月近くが経過しています。
内容が変わっている場合はご容赦ください。

 
posted by 特急高尾号 at 12:05| Comment(0) | TrackBack(0) | アラカルト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月03日

No636 ガタン,ゴトン。ガード通過音の正体は‥


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井の頭線下北沢駅ホームから、渋谷方向を見ています。

最近、井の頭線上り電車に乗っていて下北沢駅を発車すると、ほどなく “ガタン、ゴトン” とガード、鉄橋の上を走るような金属音が聞こえてくるのにお気づきの方も多いと思います。

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以前は、発車直後にある小田急線や道路との交差部分でガード音は聞こえましたが、最近はもっと長く、しばらく “ガタン、ゴトン” と鉄橋の上を走っているような音が続きます。
先頭車内から見たこの写真の位置は、左側に本多劇場の入ったビルがある地点す。“ガタン、ゴトン” 音は、ちょうどこの辺りまで続きます。

下北沢駅はもう発車しているのに、「いったい線路の下はどうなっているのだろう?」、「そういえば最近‥」と思いつつ、下北沢で途中下車して見に行くのもおっくうだし‥という方が多いかもしれません。何しろ車窓からは小田急線の下北沢駅地下化による地上部分の整備工事の様子は見えますが、“ガタン、ゴトン” の、肝心の井の頭線の線路下は見えません。

実は、その答えは、この写真です。

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 “ガタン、ゴトン” のガード音の正体は、線路下でこのような大工事が行われているためだったのです。

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小田急と京王の下北沢駅改良工事と合わせ、小田急線との交差部分から茶沢通りまで、これまでは盛土部分だった区間を高架橋化する工事、及びアクセス道路整備工事が行われているのです。

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本田劇場のあるビルの2階から見た光景です。2枚目の写真の位置で、地上側から見た光景です。電車はいつの間にか組み立てられた鉄骨むき出しの高架橋の上を走っており、“ガタン、ゴトン” と、大きな音がするのは当然でした。

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井の頭線と茶沢通りが交差する地点です。盛土と高架橋との接続部分です。
これだけの高さの盛土を掘削し、高架橋に変更しているのですから、大工事です。完成後は高架橋の下には、下北沢の場所柄に相応しい商業施設が入るのでしょうか。

この工事に関する詳細な情報を見つけることはなかなか難しいのですが、完成後はどのような姿になるのか、いまから楽しみです。

 
posted by 特急高尾号 at 10:42| Comment(0) | TrackBack(0) | アラカルト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする