2017年03月14日

No878 5年前の京王電車M 平成24年1月・2月


5年前の京王電車の世界を、当時の「京王線 井の頭線 応援歌」の記事からふり返えります。
今回は2012(平成24)年1月・2月分をまとめてお伝えします。

【平成24年1月】
今回の平成24年1月・2月は、比較的平穏な期間でした。

「Green Happiness 井の頭線」吊りポスター
315-1 車内ポスター 24.1.17.jpg
 ▽「Green Happiness 井の頭線」キャンペーン吊りポスター
                                               24.1.17 ▽
当時、井の頭線の車内に、「Green Happiness 井の頭線」キャンペーンのポスターが一斉にお目見えしました。

前年、3000系電車が完全引退し、井の頭線は1000系電車に統一され、100%のVVVF化、省電力化が実現と謳ったものです。

315-6 車内ポスター 24.1.17.jpg

井の頭線の100%VVVF化完了に伴い、消費電力は従来と比較して30%の
削減が実現可能とアピールしています。

315-8 車内ポスター 24.1.17.jpg
  ▽「Green Happiness 井の頭線」キャンペーンのステッカー ▽

ところが当時、「Green Happiness 井の頭線」とキャッチコピーを掲げたステッカーが先行して車内妻面に貼られたのですが、それだけでは何のことか、利用者には具体的な意味が解らない状況でした。
車内にこの2枚セットの吊り広告が登場したことで、「Green Happiness 井の頭線」の意味がやっと氷解したというのが、このころの利用者の心境でした。

妻面ステッカーは現在も車内に貼られていて、今日でも『?』と思う利用者の方もいるかもしれません。
早いもので、登場すでに5年ということになります。

<ATCの凄技 超接近の列車光景>
前年の平成23年10月、京王線はATC化が完了しました。
それに伴い京王線の各区間では、ATS時代では考えられないような前後列車の接近や、本線到着列車進入時での副本線から先方本線への列車進入、調布や北野では平面クロスでの本線横断列車と到着列車の同時進入(注:当時の調布駅はまだ地上駅)など、まさにATCの成せる技というべきハラハラ・ドキドキの光景が見られるようになりました。

この月、当ブログではそうした光景を「桜上水 4線4列車の光景」と題しリポートしています。
以下に当時の本文を再構成して掲載します。

−−−−−−− 〇 −−−−−−−−−−−−− 〇 −−−−− 
<「桜上水 4線4列車の光景」>
きょう1月28日は東京競馬が開催されており、府中競馬正門前発新宿行き上り“競馬急行”(注:当時、競馬急行の行先は京王線新宿でした)が運転されていました。

この上り“競馬急行”は、午後4時前から5時過ぎまで10分サイクルで合計9本運転されるため、少々ダイヤがタイトです。
そのため“競馬急行”は前を走る各停列車に接近しながら付かず離れずの運転になるのですが、京王線のATC化後はいっそう先行列車に接近するようになりました。

318-1 桜上水 24.1.28.jpg
  ▽ 先行列車に接近した“競馬急行”車内からみた桜上水駅
                         24.1.28 ▽

調布、つつじヶ丘、桜上水などでは、先行列車に極端に近づきます。
そのため運転室直後の“かぶり付きファン”には堪えられない光景が次々と展開します。

写真は桜上水駅です。
右から1番線は下り回送、2番線は急行橋本行き、3番線は先行の上り各停、4番線は上り回送列車という、桜上水駅ホームが満杯の光景を後続列車である“競馬急行”から、正面位置で目の当たりにすることが出来ました。

「4線4列車の並びの光景」は、調布(当時は地上駅)では下り方踏切から度々見られる光景ですが、ふだんは見ることの出来ない桜上水下り方からの「4線4列車の並びの光景」に、車内で飛び上がってしまいました。
とっさのことで、携帯のカメラ機能で、1枚だけ撮影することが出来ました。

318-2 西調布−調布 23.10.8.JPG
  ▽ 調布駅手前も、先行列車ぎりぎりに迫る光景が
               西調布−調布 23.10.8 ▽

この上り“競馬急行”、調布の手前でも先行列車が相模原線から本線への進行列車待ちで停車しているために追いついてしまい、ぎりぎりにまで先行列車に接近します。

またつつじヶ丘では停車のために上り本線の3番線に進入する際、4番線から発車したばかりの先発各停がまだ本線へのポイントに入りかけている最中に、3番線への進入を続けます。
自分が乗車している“競馬急行”は各停と衝突することなく必ずポイントの手前で停車するのですが、それでも進行方向前方で自分の乗った“競馬急行”の進路を阻むように並走する各停が本線への進入を続けているのですから、ふつうの感覚では絶対にありえない、なんとも超スリリングな光景、体験に遭遇します。

“競馬急行”運転時の列車遅延による状況下でも、ATCが安全を確保しつつ実現する“超凄技運転”ですが、初めてこの光景を見た一般のお客様は、ど胆を抜かれるような、あるいは手に汗握る冷や汗をかいたはずです。

ATCの凄さを思い知らされる一面ですが、調布でも相模原線の上り列車が京王線の下り本線を横断して4番線に入線する際にも、何事もないように2番線の下り本線に列車が進入してくるため、この光景を初めて見る双方の列車のお客様は、さぞかしぞっとしたことと思います。

【平成24年2月】
<「冬そば号」9049Fで運転
319-1 高尾山冬そば号 9049F 高尾山口 24.2.4.jpg
  ▽ 快晴の中、高尾山口に到着した「高尾山冬そば号」
                      9049F 24.2.4 ▽

毎年この時期恒例の、「高尾山の冬そばキャンペーン」に連動した臨時急行列車、「高尾山冬そば号」が、この年も2月4日に運転されました。
ダイヤは都営新宿線大島駅9:40分発、新線新宿10:06分発、高尾山口11:08分着で、都営線内は各停、京王線内は急行としての運転です。

319-2 高尾山冬そば号 9049F 高尾山口 24.2.4.jpg

この年はキャンペーン10周年、臨時列車の運転としては7年目でした。

北野−高尾間車内では乗客にマイ箸無料引き換え券が配布されるとあって、高尾線内での車内は超満員、高尾山口駅で「乗車記念オリジナルマイ箸」がプレゼントされました。

319-3 高尾山冬そば号 9049F 高尾山口 24.2.4.jpg
    ▽ 高尾山口駅に到着した「高尾山冬そば号」▽

「高尾山冬そば号」は1番線に到着、ヘッドマークを撮影する熱心なファンで大賑わいでした。
2番線から発車する各停からは、ホームの喧騒を記録することが出来ました。

<楽しい、井の頭線のポスター
当時、京王の各駅で、ご覧のようなポスターが掲出されました。

320-1.jpg
 ▽ 井の頭線の混雑平均化を促すポスター(左側) 24.2.5 ▽


320-2.jpg

井の頭線の車両別の混雑状況をイラスト図で示したものです。

コミカルな雰囲気、かつなかなかユニークな仕上がりでした。

列車を待つ一人ひとりの表情と、1000系電車の組み合わせが楽しく、この手のポスターとしては珍しく記憶に残りました。



320-3.jpg

そういえば最近は、高尾山関連の広告ポスターに相当なエネルギーが傾注されていますね。
次はどのようなシリーズものが登場するのか、楽しみではあります。

<変わる駅の光景>
322-3 新宿駅改札 23.11.14.jpg
  ▽ IC専用機のピンク色が花盛り 新宿駅西口改札 ▽

この時期、駅やホームの光景が、じわりじわりと変化を続けていました。
1つは自動改札機のIC専用機が次々と拡大していたことです。
そのため各駅では、IC専用機のピンク色の増殖が目立ちました。
ご覧の新宿駅では、自動改札機のLED照明も相まって、なにか宇宙的空間の中にいるような雰囲気に見えたことを思い出します。

322-5 高幡不動 24.2.20.jpg
 ▽ 券売機には「チャージ」の文字が数多く並び… 高幡不動 ▽

一方IC専用機、パスモの普及によって、駅の券売機には「チャージ」の文字が増え、チャージ専用機がどんどんと幅を広げてきたのもこの時期でした。

322-4 新宿駅使用中止の券売機 23.11.14.jpg

新宿や渋谷などのターミナル駅では、券売機そのものの一部撤去も始まっていました。
ご覧の新宿駅西口の券売機コーナーは、全体の3分の1がすでに "空家"になっていました。

322-6 神泉 23.10.30.jpg

こちらは井の頭線の渋谷駅西口、神泉側の券売機コーナーです。
改築時から写真の右側、5分の4のスペースは使われず仕舞いでしたが、結局その後も券売機は増設されることもなく、代わり昨平成28年、ついに券売機スペース
にみずほ銀行のATM2台が設置されるに至りました。
時代の流れが、こうしたところにも反映されるのですね。

324-3 乗車位置目標 渋谷 23.12.29.jpg
  ▽ 井の頭線に新しい「乗車位置目標ステッカー」が登場
                     渋谷 23.12.29 ▽ 

324-2 新しい乗車位置目標 つつじヶ丘 24.2.26.jpg
   ▽ 京王線にも新「乗車位置目標ステッカー」  
                        つつじヶ丘 24.2.26 ▽

駅の変化のもうひとつー。

井の頭線3000系電車の引退に合わせ、駅ホーム乗車位置目標ステッカーにも変化が現れました。
井の頭線では「号車やドアナンバーを付与したタイプ」が登場し、京王線では「10両編成、8両編成、双方の号車とドアナンバーを1枚にまとめたタイプ」が新たに登場しました。
それまでは、乗車位置ステッカーには号車やドアナンバーは記されていませんでした。

324-7 乗車いつ目標  新宿 23.2.20.jpg

また番外として、ご覧のような、「先発」や「次発」といった表大きな記が入った大型タイプも新宿や渋谷で登場しました。

324-6 乗車いつ目標  新宿 23.2.20.jpg
 ▽ 大型、かつ整列乗車のための行列線が入った新宿駅ホーム ▽

こうしてみると、現在当たり前のように記されているホーム乗車位置ステッカーの号車表示などの各種情報、主要駅等で見られる先発・次発の整列乗車用行列線などは、この時期に機能アップ、整備が始まったことが分かります。
5年という月日は、旅客サービスに一定の変化をもたらしていると言えます。

次回は、2012(平成24)年3月・4月分をまとめてお伝えします。

posted by 特急高尾号 at 14:35| Comment(2) | TrackBack(0) | 5年前の京王電車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月04日

N0857 5年前の京王電車L 平成23年11・12月


5年前の京王電車の世界を、当時の「京王線 井の頭線 応援歌」の記事からふり返えります。
今回は2011(平成23)年11月・12月分をまとめてお伝えします。

【平成23年11月】
<井の頭線3000系 49年の歴史に幕−
298-21 3028F 渋谷 23.11.13.jpg
  ▽ 3回行われた惜別ヘッドマーク付き運転の最終日
   多くのファンが名残りを惜しみました  渋谷 23.11.13 ▽

298-1 ヘッドマーク 23.11.6.jpg


296-3 3028F車内ポスター 23.11.3.jpg

296-4 3028F車内ポスター 23.11.3.jpg
   
11月、ついに来る時がやってきました。
井の頭線3000系の引退が来月に迫り、最後の生き残り3028Fには複数の惜別ヘッドマーク、車内には2種類の惜別吊りポスター、そして地方で活躍する僚友の写真などが掲出、展示されました。

298-25 3028F永福町 23.11.13.jpg
  ▽ カメラの砲烈を浴びる3000系3028F   
                                                永福町 23.11.13 ▽

298-16 高井戸  23.11.6.jpg
  ▽ 高井戸駅で惜別列車を撮影するファンの方々 ▽

京王は3日、6日、13日の3回、3028Fにヘッドマークを取り付けたお別れ運転を行い、沿線は名残を惜しむファンや一般利用客で大フィーバーとなりました。

298-5 3028F車内 23.11.6.jpg


298-8 3028F車内 23.11.3.jpg
 ▽ 車内に惜別ポスター、側天井には地方で活躍する僚友を掲出 ▽

3000系は、東京オリンピックが行われる2年前の、昭和37年に登場しました。
正面は当時の国鉄80系の2枚窓湘南スタイルを採用、車体色には翌年オープンする新宿京王デパートのイメージと連動したレインボーカラーを、また車体は当時の最先端をいくオールステンレスカーとするなど、京王が大きく飛躍する象徴ともいうべき、進取の気性に富んだ存在でした。

井の頭線の近代化に大きく貢献した3000系は登場翌年の昭和38年には、鉄道友の会のローレル賞も受賞しました。

その後は高度成長時代とともに、井の頭線の大量輸送時代を支えて大活躍したことは、周知の事実です。

298-13 3028F車内 23.11.3.jpg

3000系の運転台直後です。
運転室直後の開放的な空間こそが、3000系の大きな特色、魅力でした。

298-20 4運転台 23.11.6.jpg

3778号の運転台です。
昭和30〜40年代、薄い緑、草色は、各社の運転台などで多用された色味でした。

298-14 3028F車内 23.11.6.jpg

ドア上の案内表示です。
LED、液晶モニターへとどんどん進化する中、厚紙の「停車駅案内」は、まさに昭和時代の遺物そのものでした

298-26 吉祥寺 23.11.13.jpg
   ▽ 吉祥寺駅1番線に到着する3028F  23.11.13 ▽

13日は、ヘッドマーク付き運転の最終日でした。
大勢のファンが待ち受ける中、3028Fが吉祥寺駅に到着です。

298-19 3778 吉祥寺 23.11.6.jpg

見納めの、3000系の「急行 渋谷行き」の種別・方向幕です。

298-27 吉祥寺 23.11.13.jpg

ふだんはNGですが、喧騒の中、乗務員とお子様の記念撮影の光景も見られました。

あれから5年−。
月日の経つのは早いもので、井の頭線の3000系は、人々の思い出、記憶の中で生き続けています。

なおこの月は、各駅の改札口上部に設置されている「旅客案内ディスプレー」に、列車運転見合わせや遅延情報などを伝える「異常時運行情報」の配信スタート、また19日からは「ファンキーモンキーベイビーズ」とのコラボによる京王八王子駅の列車接近メロディ導入の記念乗車券の発売が開始されました。

【平成23年12月】
<“酔客ミッドナイト準特急”スタート

302-1 臨時列車ポスター 23.11.jpg


"酔客ミッドナイト−" とは、私が名づけたニックネームです。

当時、忘年会シーズンの深夜時間帯、ターミナル駅の新宿、渋谷を発車する列車の混雑ぶりは凄まじく、発駅でありながらも乗り切れないほどの状況も見られました。

そのため混雑緩和を目的に、この時期、毎年深夜時間帯の京王線、井の頭線に臨時列車が増発されていました。

この年は、121日からのスタートでした。


両線とも運転本数や運転時間帯は、ほぼ昨年通りでしたが、京王線では列車種別がそれまでの特急から準特急に変更となりました。

京王線では事実上の "酔客輸送" ですが、増発列車の最後が種別通勤快速となっており、当時なにか滑稽ともいうような印象を持ったことを覚えています。


それはともかく、このポスターを今日見てみると、当時は一気に押し寄せる深夜時間帯の多くのお客様に対応するため、波動輸送を実施せざるを得なかった時代の残照として映ります。

その後、京王の深夜時間帯ダイヤの充実・強化への舵の切り替えは、大きな成果、価値を産み出していると思います。


<運行情報 携帯への配信開始>
303-1 京王ニュース 23.12.jpg
  ▽ 携帯への「異常時運行情報」配信サービス開始を伝える
                      京王ニュース23年12月号 ▽
                
先月11月、各駅改札口付近に設置した旅客案内ディスプレーに運転見合わせや遅延情報の「異常時運行情報」の表示がスタートしましたが、12月5日からは同様情報の携帯電話へのメール配信サービスも始まりました。

配信時間は始発から午前0時まで、列車事故などで運転見合わせの場合は、見合わせ開始時点と復旧時の2回配信、遅延は15分以上の遅れが発生の場合に配信する内容でした。
現在ではすっかり定着しているサービスですが、早いものでスタートから5年が経過したことになります。


当時の記事でも触れていますが、トラブル発生の場合、「〇〇点検のため」などの曖昧な表現は避け、今後はより正確・的確な情報提供、表現の改善、発信回数の見直し、復旧ダイヤ時点での一部優等列車の運休継続周知など、より利用客の立場に立った具体的な情報伝達の充実・強化に努めて欲しいと、利用者の誰もが願っていると思います。


<京王電車がナンバープレートに>
306-1 原付ナンバーに京王線 23.12.jpg
   ▽ 八王子市の原付バイクナンバーに京王電車が登場
    ナンバーの見本 八王子市ホームページより  23.12 ▽


この月、なんと京王電車が八王子市の原付バイクのナンバープレートに登場しました。
八王子市がシティーセールスの一環として、12月15日から交付する第1種原動機付きバイクの “ご当地原付ナンバー” の図柄として登場させたものです。

高尾山をモチーフに赤く染まった紅葉とふもとを走る京王電車が描かれいて、一般乗用車ナンバーにも取り入れたらいいのにと思ったことでした。

これで「5年前の京王電車 平成23年」は終わります。

この年は、京王・井の頭両線の近代化、大量輸送時代を支えた6000系が春3月に、そして3000系が初冬に引退、形式消滅するなど、京王の車両分野にとっては大きな節目の年となりました。

[ご参考 今回記事に関する当時のブログ記事]

posted by 特急高尾号 at 15:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 5年前の京王電車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月25日

No844 5年前の京王電車K 平成23年9・10月


5年前の京王電車の世界を、当時の「京王線 井の頭線 応援歌」の記事からふり返えります。
今回は2011(平成23)年9月・10月分をまとめてお伝えします。

【平成23年9月】
臨時ダイヤ終了 いよいよ通常ダイヤへ
京王はこの年の3月11日、ダイヤ改定を行いましたが、その日の午後に発生した東日本大震災により改定ダイヤは初日午後から大混乱に陥り、事実上崩壊しました。
その後は数次に渡る臨時ダイヤ、さらに夏からは電力消費のピーク時を迎えるため、電気事業法に基づく電力使用制限令により、「節電ダイヤ」を余儀なくされていました。

半年後の9月9日、その制限が解除されることになり、京王は12日に京王線・相模原線関係を中心に平日ダイヤを、次いで23日に都営線乗り入れ関係を中心に土休日ダイヤと、2回に分けてダイヤ改定を行い、ようやく当初の「3月11日改定ダイヤ」=「通常ダイヤ」に戻ることになりました。

281-1 ダイヤ変更ポスター 23.9.jpg

279-2 ダイヤ修正ポスター 23.9.6.jpg
       ▽ 車内に掲出されたダイヤ変更の案内 23.9 ▽

これにより、7月からの「節電ダイヤ」で運転されていた、▽平日日中の準特急高幡不動行き、▽高尾線の6両編成各停、▽前代未聞の北野駅での京王八王子発各停と高尾山口発各停の各停同士の接続と追い抜きなどが見納めになる一方、節電ダイヤで全列車が姿を消していた特急列車の運転が、僅か1往復ながら高尾線系統で復活しました。

280-1 準特急高幡不動行き 明大前 23.7.20.jpg
 ▽ 「節電ダイヤ」で運転されていた
高幡不動行き下り準特急
       7777号のレアな記録となった 明大前 23.7.20 ▽

283-1 7005F 狭間−めじろ台 23.9.18.jpg
      ▽ 狭間−めじろ台間を走る6両編成各停 23.9.18 ▽

284-2 復活した特急 北野 23.9.23.jpg
  ▽ 特急運転再開初日の上り特急1番列車
         土休日早朝、1往復ながら特急運転が復活  北野 23.9.23▽
  
また通常ダイヤに戻すため2度にわたる改定を行ったため、この期間の各駅のホーム時刻表は、▽改定前の節電ダイヤ、▽12日から22日までの改定移行ダイヤ、さらに▽23日からの本格改定ダイヤと、何と3種類もの時刻表が掲示されるという、これも前代未聞の光景が出現しました。

281-2 短命“8日間の時刻表” 23.9.jpg
  ▽ 9月12日から9月22日までの平日ダイヤ
      この期間、平日はたった8日間だけだった短命ダイヤ ▽

このうち12日から22日までの平日ダイヤは、節電ダイヤによる暫定運用だった日中の高尾線準特急と相模原線急行列車の一部区間の各駅停車運用を、それぞれ本来の準特急と急行運転に戻すというものでした。

この平日ダイヤは、この期間の土休日を除くと、なんと実際の実施期間はたった8日間のみという、極めて珍しい、恐らく最初で最後という短命ダイヤとなりました。


281-3 複数の時刻表掲出 北野 23.9.jpg
▽ 左は7月1日実施の節電ダイヤの土休日版で9月19日まで使用
  右は9月12日から22日までの僅か8日間のみ実施の平日ダイヤ
  下ベースの物は、23日から実施する、元々の3月11日改定ダイヤ
                     北野 23.9.14 ▽


このほか井の頭線では節電ダイヤ終了後も、節電ダイヤで行われていた日中時間帯の「急行−各停の交互運転」や、「土曜・休日ダイヤの統合」が、そのまま継続されました。

半年にも及んだ震災直後の数次にわたった臨時ダイヤ、続く節電ダイヤ、さらに通常ダイヤへの復帰作業は、従来では相当の時間を要する大作業であったはずです。

しかし今回は大災害、緊急事態を背景とする法令や社会的要請に基づく対処であったため、京王でも短期間に矢継ぎ早、様々な対応が次々と実施されました。

“窮すれば…”ではありませんが、各社とも早朝時間帯のダイヤを強化するなど、様々なアイデアに富んだダイヤが登場し、鉄道事業者にとっては貴重な経験を積んだ半年でした。


<「ゲゲゲ深大寺めぐり」記念入場券発売
282-1 ゲゲゲ記念乗車券 23.9.17.jpg

漫画家水木しげるさんのイラスト入り記念入場券の第2弾、「ゲゲゲ深大寺めぐり」が17日、発売されました。

282-2 ゲゲゲ記念乗車券 23.9.17.jpg

282-3 ゲゲゲ記念乗車券 23.9.17.jpg

沿線の観光地である調布市の深大寺と、沿線ゆかりの人気漫画家、故水木しげるさん、そしてKEIOのコラボでした。

調布とつつじヶ丘駅までの京王線調布市内5駅の硬券入場券と、調布駅と深大寺間の京王バス東の乗車券2枚がセットになった、大変珍しい組み合わせでした。

282-5 ゲゲゲ記念乗車券 23.9.17.jpg

282-7 ゲゲゲ記念乗車券 23.9.17.jpg

この記念入場券は台紙、イラスト、硬券入場券それぞれの出来栄えが非常によく、かつバランスよく配置されており、上々の出来栄えでした。
水木しげるさんが故人となった今、京王の記念券としては異色の、そして歴史に残る名作品と言えると思います。

【平成23年10月】
<京王線ATCスタート 京王全線で整備完了
287-1 北野 23.10.5.jpg
   ▽ 消灯している出発信号      北野  23.10.5 ▽

京王線の信号が、消灯しています。
運転台から、「チン、チン」と、これまでにない音が聞こえてきます。
制限スピードの括りが変わる度に「チン」と音が鳴ります。

平成23年10月2日、これまでの相模原線に続いて、京王線、高尾線など、京王線系統でもATCの運用がスタートしました。

290-2 運転室23.10.8.jpg

この京王線のATC運用開始にあたっては、事前に利用客などに対するアナウンスがなく、突然の運用開始でした。

沿線住民に対し、ATC導入に向けた深夜時間帯の習熟運転などに関する周知ポスターを長期間駅構内などに掲出してきた経緯を思えば、何とも唐突なスタートでした。

292-1 東京新聞 23.10.18.jpg
  ▽ 京王線のATC導入を伝える東京新聞10月18日の紙面 ▽

案の定、東京の地元紙「東京新聞」
1018日版に、「消えた鉄道信号機 京王線今月からATC導入」と題した特集記事が掲載されましたが、その中でATC導入の2日、約430基ある信号機が消灯したため、沿線住民から「どうなっているのか?」と問い合わせが相次いだと紹介されています。


結局京王は12日になって、ホームページで「10月2日から京王全線でATCの使用を開始しました」と、2日にさかのぼった内容を正式アナウンスしました。

290-1西調布 −調布 23.10.8.jpg
  ▽ ATC化後、先行列車にギリギリまで迫る光景が出現  
      (標準レンズで撮影)  西調布−調布  23.10.8 ▽

ともあれ今回のATC化により、2009年3月に先行して運用開始していた相模原線に加え、高尾線、競馬場線、動物園線も含めた京王全線での、よりいっそうの安全運行管理が実現しました。

当時、運転台直後でかぶりつき、でATC導入直後の進行方向を見ていた私は
当ブログで、
『北野では高尾線からの上り列車は平面交差で京王線下り本線や京王八王子からの上り本線を横切って3番線、又は4番線に入りますが、とにかく信号が点灯していません。あるのは3番、4番などと入線すべきホームの数字だけが表示されているのです。
運転台直後で見ていると、進んでいいのか、あるいは危ないから止まらなければいけないのか、まるで指標のない真っ暗な世界に突き進んでいくような、怖いような感覚を覚えました。
すぐに慣れるのでしょうが、運転士さんは一体どのような気持ちで平面交差ポイントに進入して行くのでしょうか…。』
と、ATC化直後の気持ちを率直に綴っていました。

ところでATCの導入は、2005年のJR福知山線の凄惨な脱線事故の教訓から、国土交通省が省令でさらなる安全対策を求めるために鉄道事業者に義務付けたものです。
京王もその施策に基づき、ATC化を推進しました。

290-4 速度系に現れる制限速度表示.jpg
  ▽ 運転台の速度メーター 制限速度を連続した▼表示で可視化 ▽

京王のATCは基本機能に加え
▽踏切に設置されている非常停止ボタンや障害物検知装置、及び駅ホームの非常停止ボタンと連動する防護機能
▽駅の誤通過防止機能
▽運輸指令が工事や気象条件により任意の区間に速度規制をかけることが出来る臨速制御
▽運転士に向けた速度制限表示の連続表示、可視化など
優れた特徴を兼ね備えています。


<京王線新宿に姿を現していたHM付き"競馬急行"
288-3 競馬急行 新宿 23.10.8.jpg
   ▽ 京王線新宿駅に到着したHM付き競馬急行 
                                23.10.8 ▽

この時期、府中競馬正門前発の "競馬急行" の行先は、現在のように新線新宿ではなく、京王線新宿でした。
しかも9本運転される列車のうち2本には、いつもの、あのヘッドマークも取り付けて京王線新宿を目指しての運転でした。

288-4 競馬急行 新宿 23.10.8.jpg
  ▽ 回送列車として再び府中競馬正門前を目指す“競馬急行”
                  
ヘッドマークを取り付けた1本目の “競馬急行” が到着すると、列車はヘッドマークを取り付けたまま直ちに府中競馬正門前まで回送され、再びヘッドマークを取り付けた "競馬急行" として新宿に顔を出すというものでした。
8両編成の回送列車がヘッドマークを取り付けたまま起点ターミナルの新宿から本線を走行するという、まさにファン向けともいえる運用でした。
いま思えばもっと撮影しておくべきだったと後悔しきりです。

<井の頭線 3000系終焉へ>
293-1 3000系ポスター 23.10.22.jpg
  ▽ 各駅に登場した「ありがとう3000系」の特大ポスター
                                23.10.22 ▽

293-2 3000系ポスター 23.10.22.jpg

井の頭線の3000系は12月をもって引退−。
京王のホームページでいよいよ引退が告げられました。

それを受け、22日から各駅にご覧のような大型の “ありがとう3000系” のポスターが登場しました。

車両は3728号、方向幕は急行吉祥寺を表示しています。



294-2 3000系車内ポスター 23.10.25.jpg
    ▽ 車内に掲出された「ありがとう3000系」のポスター ▽

25日からは車内にも「ありがとう3000系」のポスターが登場しました。
こちらのポスターは、まるでタイムマシンに乗ったような、3000系登場時の正面狭窓の3000系原型スタイルの2編成が行き交うという、ほとんどファン向けの世界でした。

いま思えば、引退車両の送別として、京王は素晴らしいプレゼンテーションを行ってくれていたのだと思います。

290-1 3028F 渋谷 22.1.26.jpg
  ▽ 3000系 最後の3028F この年12月に引退することが決定
                              22.1.26 渋谷 ▽

290-2 3028F 吉祥寺 22.2.1.jpg
 ▽ 吉祥寺駅の運用表示ボックス
      懐かしい耐震工事化前の光景  22.2.1 吉祥寺 ▽ 

いよいよ3000系の引退が迫り、この時期、撮影に乗車に、忙しい日々を送ったことを、ついこの間のことのように思い出します。

[当時のブログ記事]


次回は、平成23年11月〜12月分をご覧いただきます。

posted by 特急高尾号 at 19:28| Comment(2) | TrackBack(0) | 5年前の京王電車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月27日

No831 5年前の京王電車J 平成23年7・8月


5年前の京王電車の世界を、当時の「京王線 井の頭線 応援歌」の記事からふり返えります。
今回は2011(平成23)年7月・8月分をまとめてお伝えします。

【平成23年7月】
<節電ダイヤスタート 高尾線にも早朝準特>
7月1日、東日本大震災の影響を受け、夏季「節電ダイヤ」がスタートしました。
京王もこれに合わせ "省エネダイヤ" に移行しましたが、目玉列車も登場しました。

266-1 早朝順特急 めじろ台 23.7.1.jpg ▽ 高尾線に初登場の「早朝準特」 7424F+9006F
       朝日を一杯に浴びて、めじろ台付近を走行(AM5:55) 23.7.1 ▽

ニューフェイスとして登場したのは
、高尾線の早朝準特急です。
震災後の通勤者流動が早朝にもシフトしたため、京王線に続いて高尾線にも登場したものです。
3月11日の京王線初登場時にはヘッドマークが取り付けられたため、今回もと期待したのですが、残念ながら取り付けは見られませんでした。

266-3 早朝準特増発のポスター 23.7.1.jpg
車内に掲出された「早朝準特」増発のポスターです。
わずか1本の増発ですが、車内吊り広告2枚分を使っての広告です。
「早朝準特」に賭ける京王の思いは熱いものがありました。

<節電ダイヤ 準特急高幡不動行き>
またこの「節電ダイヤ」では、「準特急高幡不動行き」が平日の日中、多数運転されました。
「準特急高幡不動行き」は、3月の東日本大震災直後の特別ダイヤで僅かながら運転がありましたが、今回は午前10時台から午後2時台にかけ、20分間隔での運転です。

271-7 準特急高幡不動行き 23.7.20.jpg    ▽ 7777号が先頭のレアな「準特急 高幡不動行き」
                        明大前 23.7.20 ▽

271-3 新宿駅の時刻表 23.7.12.jpg   ▽ 10時50分から14時30分まで
            20分間隔で「準特急高幡不動行き」が発車  新宿駅 ▽

この高幡不動行き準特急は、高幡不動から先は各停高尾山口行きに変身します。
もともとは高尾山口行き準特急の列車を、節電ダイヤで高幡不動以西は高尾山口行き各停とし、節電による同区間の各停列車削減の代替とされたものでした。

271-2 準特急高幡不動行きの案内表示 新宿 23.7.13.jpg
新宿駅3番ホームの列車案内表示です。
日中時間帯、準特急高幡不動行きの表示が並び、新鮮に見えたことを覚えています。

このほか、パターンダイヤに入った平日日中から夜間時間帯にかけては「各停 高幡不動行き」も登場。もともとの各停高尾山口行きを高幡不動でカット、高幡不動から先は節電ダイヤによる6両編成の別編成による各停高尾山口行きが運転されました。

<節電ダイヤ 各停が各停を追い抜くユニークダイヤ>

平日の北野駅上りホームで、なんと先に到着している上り新宿行き各停列車を、後続の高幡不動行き各停列車が同一ホームで追い抜くという、なんともユニークな運用も行われました。


277-1 北野駅上りホーム 23.7..jpg

  ▽ 各停が各停を追い抜く北野駅上り3・4番ホーム  23.7 
      先着している右の各停を、後着の左の各停が追い抜きます▽

これは
「節電ダイヤ」で、およそ12時から15時までの間は高幡不動より先、高尾山口までの各停列車を運休としているため、上りでは高尾山口発新宿行の準特急を運休の各停列車の代替として高幡不動まで各停で運転するために起きた“珍現象”によるものでした。(高幡不動より先は準特急新宿行となります)


実際にはまず、京王八王子発の各停新宿行きが4番線に到着し、次いで高尾線から高幡不動行きの各停が3番線に到着します。そして3番線の各停高幡不動行きが先に発車していくというものです。


各停高幡不動行きは、ふだんは準特急新宿行きですが、「節電ダイヤ」で各停となっても、接続だけは準特急と同様、後から到着し、先に発車するスタイルになっていました。

このユニーク接続ですが、「節電ダイヤ」期間の922日(木)までの“期間限定商品”でした。


【平成23年8月】

<井の頭線3000系 最後の夏>

276-1 3028F 富士見ヶ丘 23.8.6.jpg  ▽ 富士見ヶ丘車庫で休む最後の3000系
                      3028F(左の列車) 23.8.11 ▽

この時期、井の頭線の3000系は3028Fと3029Fの2編成が予備車として残り、1000系入場時のピンチヒッターとして平日朝ラッシュ時に限定運用されていました。
しかしそうした登板の機会も少なくなり、ついに3029Fが6月に運用を離脱、7月20日には“第2の職場”となる伊予鉄鉄道に旅立つ準備のため、永福町から搬出されていきました。そして3000系は、8月に入り3028Fの1編成、5両を残すのみとなってしまいました。

伊予鉄道に譲渡されることが決まっていた3028Fは、富士見ヶ丘で最後の夏を送っていたわけですが、いつ動くかも分からず、かつ動いても朝ラッシュ時1往復程度の運転で、撮影や乗車はなかなか難しいのが実情でした。

最後の3000系を巡って、京王電車ファンは様々な思いを巡らせた夏でした。


[ご参考:当時の関連記事]

 〇節電ダイヤスタート 高尾線に準特急 平成23年7月

 〇節電ダイヤ 準特急高幡不動行き   平成23年7月

 〇節電ダイヤ 各停が各停追い抜くユニークダイヤ 平成23年8月

 〇井の頭線3000系 最後の夏 平成23年8月


次回は、2011(平成23)年9月・10月分をまとめてお伝えします。

posted by 特急高尾号 at 17:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 5年前の京王電車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月25日

No824 5年前の京王電車I 平成23年5・6月


5年前の京王電車の世界を、当時の「京王線 井の頭線 応援歌」の記事から振り返えります。
今回は2011(平成23)年5月・6月分をまとめてお伝えします。
(少々遅延運転になっています。)

【平成23年5月】
<行先案内表示 全駅設置>

列車の行先や発車時刻を表示するホームの「行先案内表示」について、京王ニュース23年5月号が全駅での設置を完了したと伝えました。

252-1 聖蹟桜ヶ丘 23.5.4.jpg
  ▽ 全駅設置が完了した「行先案内表示」 聖蹟桜ヶ丘 23.5.4 ▽

当ブログではこの記事に鑑みて、ふだんとは異なった表示事例を紹介しています。

252-2 明大前 23.3.12.jpg
   ▽ 3.11地震の影響で通常の5割運転を伝えた表示
                         明大前 23.3.12 ▽

252-3  府中 23.4.2.jpg
  ▽ 節電ダイヤで準特急の20分間隔運転を伝えた表示
                          府中  23.4.2 ▽  

252 4 めじろ台 21.8.10.jpg
   ▽ 事故による大幅な「遅延時間」を伝えた表示
      「通快 高尾」表示にも注目  めじろ台 21.8.10 ▽

そして当ブログでは、各駅でもっと積極的に備考欄を活用すべきだと提言しています。

備考欄の活用について当時の駅に尋ねて見ると、『パソコン入力に不馴れでして…』と、素直な返答が返ってきました。

この点については不馴れかどうかは別として、現在も積極的活用例はあまり見受けられません。

この行先案内表示については、ことしに入って橋本、笹塚、南大沢駅でさらに新しいマルチカラー表示に更新されたことは、皆さまご存知の通りです。

今年度はこの後、5月に公表されたニュースリリース「2016年度鉄道事業設備投資計画」によると、飛田給、高幡不動、吉祥寺駅でマルチカラー化が予定されています。


<新宿−笹塚 長時間の運転見合わせ>
この月の31日夜、京王線新宿笹塚間の上下線が「電気設備の点検」という理由で、午後6時過ぎから10時半過ぎまで運転が見合わせとなりました。

運転見合わせがちょうど夕方から夜間ラッシュ時間帯と重なり、新宿を始め各駅では大混雑となりました。

256-1 運転見合わせの看板 23.5.31.jpg


事故原因については、各駅の掲示板や車内アナウンス、京王のホームページでは単に「電気設備点検のため」と説明されました。

長時間の「電気設備点検」が必要となった本当の理由は何であったのか−。

利用者は真の原因を知る権利があるのですが、障害区間が地下であったためか否かは別として、真相は“闇の中”でした。






事故当日は復旧に向けた作業で手一杯だったと思われましたが、翌日になってもは一部の駅でのみ「電気設備の点検で運転見合わせになり…」と、前日と同様内容でのお詫び文が掲出されただけでした。

256-2 運転見合わせの表示 23.5.31.jpg

このころから各鉄道事業社は、鉄道側の責任事故やトラブルが発生した場合、具体的な内容を公表せず、単に「○○の点検のため」という簡易な定型文でアナウンスする傾向が定着し始めていました。

当時、京王もそうした傾向を濃厚にしており、トラブル時の利用客に対する正確な情報提供という点で、大きな禍根を残した事例となりました。

【平成23年6月】

<井の頭線の紫陽花>

6月に入り、井の頭線沿線の風物詩、紫陽花が咲き始めました。

260-1 新代田 23.6.15.jpg
    ▽ 井の頭線 新代田         23.6.15 ▽


井の頭線の新代田駅です。

井の頭線はこの時期、沿線一面に紫陽花が咲き誇り乗客の目を楽しませますが、新代田駅は当時、上り・下り双方のホーム上で紫陽花が楽しめました。


260-2 新代田 23.6.15.jpg 


新代田駅は、ホームから隣の駅、上り方は下北沢駅、下り方は東松原駅を見ることが出来、隣の駅に停車している列車の息遣いも楽しめるという、貴重な存在です。
何とも言えぬ“私鉄電車の雰囲気”ということで、この頃から当ブログでも度々井の頭線の“紫陽花ロード"をご紹介しています。


257-3 ポスター 23.6.1.jpg

257-4 ポスター 23.6.4.jpg
  ▽ 各駅のホームを彩った紫陽花のポスター  23.6.4 ▽

そしてこの年、京王線の各駅ホームには、こんなに素晴らしい 紫陽花と井の頭線電車のポスターが姿を現しました。環境保全対策に取り組む京王の企業PRのものでした。
当時ホーム掲示板PRポスターに度々登場する京王電車のイラストは、いつも出来栄えが素晴らしく、電車を待つ人々の気持ちを和らげていました。


[ご参考:当該の過去記事]

 〇行先案内表示 全駅設置完了 平成23年5月

 〇情報の開示を 〜新宿−笹塚 長時間不通〜 平成23年6月

 〇井の頭線 紫陽花の季節 平成23年6月

 〇井の頭線 新代田の紫陽花 平成23年6月


次回は、2011(平成23)年7月・8月分をまとめてお伝えします。


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2016年05月11日

No811 5年前の京王電車➈ 平成23年3・4月


5年前の京王電車の世界を、当時の「京王線 井の頭線 応援歌」の記事から振り返えります。
今回は、2011(平成23)年3月・4月分をまとめてお伝えします。

【平成23年3月】
<3.11ダイヤ改正へ>
この年3月11日は京王線のダイヤ改定が予定されており、「京王ニュース」でその内容が広報されました。

236-1  京王ニュース.jpg    ▽ ダイヤ改定を伝える京王ニュース23年3月号 ▽

「京王ニュース」で伝えられた改定の内容は、以下のとおりでした。
・早朝時間帯に京王線上り準特急3本、朝時間帯に相模原線系統に
   急行、通勤快速を新設
・夕方時間帯の運行パターンの変更
・日中から夜間時間帯の新宿発着各停の半数を10両編成化
・深夜時間帯に相模原線で列車増発
・土休日の朝間に、都営線からの急行高尾山口行きを増発

236-2 京王ニュース.jpg
朝の準特急3本の新設は、「早朝準特」と愛称まで命名し、A4サイズの専用パンフレットも用意、さらに景品付きの“朝活応援キャンペーン” も行うなど、これまでにない熱の入れようで、まさに「改定」の心、ここにありといった感じでした。

現在の早朝時間帯の特急・準特急の運転は、この時のダイヤ改定がルーツと言えます。
一方で相模原線では、朝の通勤時間帯、「急行や通勤快速の新設」とあり、通勤快速がまだ新設という形で活躍していました。

236-3 京王ニュース.jpg
また、下り準特急を10分間隔で京王八王子行きに統一する夜間の運行パターンをこれまでの午後5時台から1時間繰り上げて4時台から実施としました。
さらにこの運行パターンの見直しにより、前回平成22年3月のダイヤ修正時と比較し、夜間20時以降の下り準特急の所要時間がさらに1分増加されるなど、早朝に比して夜間はますます “八王子は遠くになりにけり” という状態でした。
当時は、“安全運行確保のために” という大義のために、改定・修正の度に、優等列車の新宿−京王八王子間の所要時間が増大するという時代でした。
ATC導入以後の今日のダイヤ内容を見れば、京王はその後大きく舵を切り替え、速達運転を目指していることがうかがえます。

<3.11ダイヤ改正と東日本大震災>
3月11日−。
この日、ダイヤ改正は予定通り実施されました。
そして午後2時46分、東北地方を中心にマグニチュード9の大地震、東日本大震災が発生しました。

地震発生直後から、京王も全線で運転休止状態となり、ダイヤ改定は半日で頓挫という大変な局面となりました。首都圏の鉄道はどこも運転が困難となり、特にJRは早々と全線で以後の終日運休の方針を打ち出し、ターミナル駅でも構内のシャッターを閉鎖してしまいました。
このため帰宅者が新宿、渋谷を始め各駅で溢れかえり、後日JRのこの対応が “帰宅難民” 発生の原因の一つとして、大きく社会問題化しました。

そうした中、京王は午後11時前に京王線、井の頭線の運転を再開しました。JRが全面運休する中、しかも終夜運転を実施、運賃未払いの状態でも利用を認め(知人から聞いた話)、多摩地区住民の足を確保したことは高く評価されたことでした。

239-1明大前23.3.12.jpg
  ▽ 翌12日の明大前駅 閑散とした中、快速と各停の案内表示 ▽

その後は政府要請による「計画停電ダイヤ」を始め、幾次に渡りこの年の秋まで臨時ダイヤが続きました。

計画停電開始直後の調布以西全面運休からはじまり、その後京王各線の優等列車運休、及び運転本数の半減、列車の冷暖房などの空調の停止、駅の照明やエレベーターの運転取りやめ等の節電策が続けられました。

239-2運休の告示 神泉 23.3.15.jpg

  
 
震災直後は、毎日運転ダイヤが異なりました。


この日は17時〜22時まで、調布以西は完全運休との案内です。

その後も「計画停電」のあおりを受け、5月の連休前まで、運転ダイヤは頻繁に変更されました。

各駅では時刻表ボードに手作りの時刻表を毎回貼り付けるなど、対応に追われました。






240-1 臨時ダイヤの広報を見る利用客 23.3.18.jpg
 ▽「計画停電」による臨時ダイヤの案内掲出 23.3.18 ▽

240-3 節電の渋谷駅 23.3.17.jpg
  ▽ 駅構内が節電された井の頭線渋谷駅  23.3.17 ▽


241-3 臨時ダイヤを表示する行先案内.jpg
 ▽「臨時ダイヤ」を表示するホーム行先案内  23.3.26 ▽

241-4 臨時時刻表 23.3.26.jpg
      ▽ 臨時時刻表を表示  新宿駅3番線  23.3.26▽

241-5 平日臨時時刻表 新宿.jpg
 ▽ 「平日 臨時ダイヤ」とタイトルも表示  
                                       新宿駅    23.3.26 ▽

241-6 聖跡桜ヶ丘の時刻表 23.3.26.jpg
▽「本日のダイヤ」と分かりやすく表示  聖蹟桜ヶ丘 23.3.26 ▽

241-8 おことわりのあいさつ文 聖蹟桜ヶ丘.jpg
  ▽ 時刻表ボードに掲出された「おことわり」  
              聖跡桜ヶ丘 23.3.26 ▽

241-10 めじろ台 23.3.25.jpg
▽ 週末の金曜日には、親切に平日と土休日の両方のダイヤを掲示
   もちろん、両方とも臨時ダイヤ めじろ台 23.3.25 ▽

241-12 急行永福町行き 渋谷 23.3.22.jpg
  ▽ 行先を「永福町」に変更して運転された急行 
                  渋谷 23.3.22 ▽

241-13 渋谷駅 23.3.22.jpg
 ▽ 行先表示にも「急行 永福町」の表示 渋谷 23.3.22 ▽

3月の臨時ダイヤ期間中、井の頭線では「急行 永福町」行きが午前中に運転されました。午前10時以降の急行運転中止時間帯への移行処置による運転でした。

京王にとっても、利用者にとっても、厳しく、大変な半年でした。

<6000系 39年の活躍に幕−。 完全引退>
238-1 高幡不動 23.3.13.jpg
 ▽ 動物園線の新しい主役 7000系ワンマン仕様車 7202F
                 高幡不動 23.3.13 ▽

震災直後の混乱期の最中
、6000系最後の生き残り6022Fが13日、午前10時37分多摩動物公園発、高幡不動10時41分着の運用で、最後の旅客サービスを終了しました。
これで京王の6000系は完全引退、ついに幕を降ろしました。

写真はこの日の午後1時30分過ぎ、高幡不動駅の1番線ホームです。
いつもの6022Fはもういなく、動物園線の新しい主役7000系ワンマン仕様車7202Fが就役していました。

237-1 6022F 高幡不動 23.3.5.jpg
 ▽ 引退直前の6022F ファンが別れを惜しんで…
                高幡不動 23.3.5 ▽

6000系は京王初の車体長20メートル、4扉車でした。
高度成長時代の京王の大量輸送時代を支え、軌道時代から5000系までの小型、中型車両から大型車両へと大きく脱皮、京王を名実ともに大鉄道へと変貌させた “功労者” でした。

304両も在籍し、39年間という長きにわたって活躍した6000系―。
京王のポスターではありませんが、ほんとうに「ありがとう6000系」という心境になりました。

【23年4月】
<9000系+7000系併結運転>
242-1 9004F+7424F 北野 23.4.1.jpg

242-2 7424F+9004Fの準特急 北野 23.4.1.jpg
   ▽ 9004F+7424Fの併結編成   北野 23.4.1 ▽

ダイヤ改定初日の大震災で列車運行は大幅な変更を余儀されていましたが、20日過ぎから9000+7000系の併結運転が見られるようになりました。しかも臨時ダイヤでの“高尾準特急”の運用に入りました。

242-3 874+9704 北野 23.4.1.jpg
    ▽ 7874+9704                         北野 3.4.1 ▽

いまでこそ当たり前の光景ですが、6000系なき後の10両編成は短期間ですが7000系8+2編成を中心に行われていましたので、日常的な9000系8両+7000系2両の併結運転は、いずれそうなることだろうと分かってはいたものの、ファンの目には一種の新鮮さとして映りました。

242-4 7872+9708 新宿 23.4.1.jpg

242-5 9708F7872 新宿 23.4.1.jpg
  ▽ 7422F+9007F編成      新宿 23.4.1 ▽

9000系+6000系の併結は車体色が異なるため違和感もありましたが、9000系+7000系は同じステンレス車体のため、大きな違和感は感じません。
京王の新しい光景がスタートした瞬間でした。

<動物園線7201F ラッピング>
744-1 ラッピングされた7201F 高幡不動 23.4.2.jpg
 ▽ 動物柄にラッピングされた7201F  高幡不動 23.4.2 ▽

ステンレスの7201Fが、動物柄のラッピングを施されて登場しました。
それまでのラッピング車6022Fのなきあと、動物園線専用のステンレス車体7201・7202Fのいずれかに、ラッピングがなされるかどうかに注目が集まっていました。
ステンレス車体にラッピングは馴染まないのではないかとの風聞もありましたが…

244-2 動物模様 7851 高幡不動 23.4.1.jpg

243-4ラッピングの7851 23.4.2.jpg

243-5 7251 23.4.2.jpg
 ▽ 新たな楽しい動物たち 7851  高幡不動 23.4.2 ▽

ご覧のように、楽しい動物たちの姿を身に巻いて登場しました。
図柄は、6000系時代とは異なり、新しいデザインとなりました。

243-7 7801 23.4.2.jpg

7801号は、「女性専用車」のステッカーを取り付けたままでの登場です。 
ということは、6連と併結して10両編成で本線を走ることもありうるとも言えましたが、ついぞその姿は見ることが出来ず、現在では「女性専用車」のステッカーも取り外されています。
この7201Fは平成27年3月、車内を一新して「新TamazooTrain」として登場しています。

<京王線 防犯カメラ設置2ヶ月>
京王線の車内に、試験的に防犯カメラが設置されたのは、この年の2月28日でした。

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     ▽ 7701号車内に設置された防犯カメラ 23.4.1 ▽       

249-3 ポスター 23.3.5.jpg






















4月下旬、当ブログでは「防犯カメラ設置2ヶ月」と題してリポートしています。
まず7000系の7701号に、そして3月下旬には7705号にも設置され、カメラ設置は2編成となりました。これらの車両は通常6+4の10両編成で運転されるため、京王の場合、6号車に防犯カメラ設置車両が連結される事になりました。

当時の京王のホームページやメディア報道によりますと、前年平成22年の京王線の痴漢認知件数は86件となっていて、JR埼京線や中央線よりは少ないものの、私鉄では最悪の状況でした。

249-4 7701 23.4.1.jpg

249-5 7701 23.4.1.jpg
  ▽ 車体側面の「防犯カメラ作動中」のステッカー
    先行したJR埼京線のフォーマットを模したもの ▽

私鉄では最も早く「女性専用車」を導入した京王での「防犯カメラ」設置の実態は、本来であれば京王のイメージ、品位にはそぐわないのですが、被害の多い実態に “背に腹は代えられない” と判断したものと思います。

京王では、「警察から要請があり導入を決めた。最も痴漢が多い10両編成の6号車天井に4台設置し、常時録画する。捜査当局から要請があった場合だけ画像を提供する。」としました。

試行期間は「当分の間」とされましたが、現在も続けられていることは承知の事実です。一方で東急電鉄はことし2016(平成28)年3月、2020年の東京五輪・パラリンピック開催時期までに
セキュリティー向上を目的に所有する1,200両全ての車両に防犯カメラを設置、常時車内を録画すると公表いました。
京王の今後の方針が注目されます。


[ご参考 当時のブログ記事]
〇23年3月16日   大震災 ダイヤの影響
〇23年3月13日   6000系完全引退

〇23年4月1日   9000系+7000系併結運転
〇23年4月2日   動物園線7201F ラッピング

次回は、2011(平成23)年5月・6月分をお届けします。

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2016年02月28日

No790 5年前の京王電車G 平成23年1・2月


5年前の京王電車の世界を、当時の「京王線 井の頭線 応援歌」の記事から振り返えるとともに、現在の視点も加えてお伝えしています。
今回は、2011(平成23)年1月・2月分をまとめてお伝えします。

この年、平成23年は、あの「3.11 東日本大震災」が発生した年でした。
そして京王では、ついに6000系が全廃され、また震災後は幾重にも臨時の「電力節電ダイヤ」が施行されるなど、京王にとっても後世に語り継がれるであろう、苦難の、また印象深い一年となりました。

【1月】
<6000系 最後のお正月>
平成23年1月−。いよいよ6000系が全廃となる年を迎えました。
6000系にとって、新春を迎えるのはこれが最後です。
6000系は、土休日ダイヤとなる年末年始の “正月休み” を無事に終え、仕事始めの4日から再び仕業に就きました。

215-1 6412 高尾 22.5.jpg
  ▽ 6412Fは、いつもの朝の限定運用です  高尾 ▽

6412Fは、高幡不動―新宿−高尾山口―高幡不動の各停運用に充当されていました。
競馬場線は6417F、動物園線はいつもの6022Fが、それぞれ元気な姿を見せていました。

215-2 6417F 東府中22.1.4.jpg
     ▽ 競馬場線は
6417F       東府中▽

215-4 6022F 高幡不動 23.1.4.jpg
  ▽ 動物園線の6022F 
    こちらは “年末年始休暇” もなく、働きづくめでした ▽

6412F以外は、1月4日に撮影したものです。
この時点で6412Fの廃車が目前に迫っていることがまもなく判明し、びっくりしたことを覚えています。

<ついに来るべきものが…>
そしてついに、来るべきものが来ました。
「ありがとう6000系」と題した数々の6000系引退のイベント内容とともに、6000系の全廃は3月と、京王のホームページが伝えました。車内や駅構内にも、6000系に別れを告げるポスターが姿を現しました。

219-1 ポスターロング.jpg

219-2 車内ポスター 23.1.16.jpg

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このポスターは、多摩動物公園駅で撮影された “5000系の名作 さようならポスター” と同様、全体を夕暮れ色に染め上げた独特な雰囲気に仕上がっています。きっと、同じデザイナーの作品だったのかもしれません。

222-0 6000系さようならポスター.jpg


極めつけは、この大型ポスターでした。
正面からあおって撮っているものですが、6000系の存在感を存分に表現した秀作でした。






1月14日から3月上旬にかけて、競馬場線や動物公園線を走る6000系に、順次、惜別のヘッドマークも取り付けられました。

222-2 HMをつけた6866 23.1.21.jpg

222-4  東府中を発車の6416F 23.1.21.jpg

競馬場線では、「ありがとう6000系」と描かれた2種類のヘッドマークが、1月末まで編成の前後に取り付けられました。
燕尾帯のオリジナルカラーに復元された6416Fにとっては、ヘッドマークを取り付けての運転という最後の晴れ舞台となりました。

<6412F 引退 競馬場線には7000系登場>
そして1月31日、ついに6412Fが引退の日を迎えました。

223-1 6412 めじろ台.jpg

223-2  6412+9003F 高尾線めじろ台−狭間 23.1.31.jpg
   ▽ 6412F+9003F                めじろ台23.1.31 ▽

通い慣れた高尾への道−。
いよいよ、きょうが最後。新宿発高尾山口行き各停5125列車です。
冬晴れ、澄み切った青空と高尾の凛とした空気が、6412Fの有終の美に華を添えていました。

223-3 6412+9003F 高幡不動 23.1.31.jpg
   ▽ 6412F+9003F                  高幡不動 23.1.31 ▽

本線系6000系営業列車の最終列車となった、6412F+9003Fです。折り返し高尾山口発高幡不動行き各駅停車7110列車として、その幕を閉じました。1月31日、午前10時25分のことです。

223-4 入庫する6412F 高幡不動 23.1.31.jpg

最後の営業運転を終え、車両基地へと引き上げていきます。
この写真を撮るためにファインダーを覗いていた時、胸にこみ上げてくるものを感じました。
このあと6412Fは住み慣れた高幡不動を後に、若葉台へと回送されていきました。

223-5  7422F 東府中 23.1.31.jpg
  ▽ 競馬場線に登場した7000系7422F 東府中 23.1.31 ▽

同じ31日、競馬場線では主役が交代しました。
前週の金曜日の28日、線内折り返し各停6000系の運用を終了した競馬場線は、土日を挟んでこの日から、ニューフェイス7000系の登場となりました。
7421Fと7422Fが競馬場線対応のワンマン仕様なり、7000系運用初日の31日
は、7422Fがその任に充当されました。
東府中駅は、改装工事中です。

<7777号登場!>
当時、7000系組成組み換えによる貫通10両編成化が進められていましたが、7026F、7028Fに続き、いよいよ7027Fが登場しました。
そしてついに、下り方先頭1号車に、待望の「7」が4つ並んだクワトロ、「7777号車」が登場したのです。

221-1  7027F 府中 23.1.21.jpg
▽ 7027Fが登場。下り方先頭1号車は「7777」号車
                 府中 23.1.21 ▽      

221-2  7777 府中 23.1.21.jpg

221-3  車内プレート 23.1.21.jpg

車内の車号プレートです。9000系のようなシールでなかったことが幸いでした。

221-4  7777車外プレート 23.1.21.jpg

車体側面の「7777」プレート。なんとも印象的です。
今日、写真で見ても、感嘆の溜息が出そうです。

一方で、7027Fの登場は、6000系2両編成がいつ全廃されてもおかしくない状況に入ったことを意味していました。

【2月】
<動物園線6022Fにお別れヘッドマーク>

2月に入ると、今度は動物園線を走る6022Fに惜別のヘッドマークが取り付けられました。

1号車は競馬場線で使用されたものでしたが、4号車は「若葉台乗務区」や「桜上水乗務区」と描かれた乗務員手作りの特製マークが取り付けられ、いよいよの雰囲気がいっそう濃厚となってきました。

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▽ あと1ヵ月、最後の働きの6022F      
                                        高幡不動 23.2.11 ▽

227-2 6722 高幡不動 23.2.11.jpg
▽ 6722に取り付けられた手作りの特製ヘッドマーク ▽


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▽ 15日からは新しいヘッドマークに  多摩動物公園  23.2.19 ▽


232-2 6022F ヘッドマーク 23.2.19.jpg

6722号は、若葉台、桜上水と2つの乗務区製作のお手製ヘッドマークを取り付けて有終の美を飾ったことになります。

乗務区ごとのヘッドマークを掲出できるというあたりがいかにも私鉄、京王らしいと、当時感じいったことでした。

232-3 6022F 高幡不動 23.2.19.jpg
▽ 高幡不動1番線で出発を待つ6022F   23.2.19 ▽

この時期の土休日になると、動物園沿線は6000系に別れを惜しむ京王電車ファンで、いつも大賑わいでした。

224-3 鉄道ファン向けのメッセージ 23.2.4.jpg
▽ ファンに撮影マナーを呼びかけるポスター 
                                          高幡不動駅 23.2.4 ▽

高幡不動駅には、手作りのこうしたポスターまで登場しました。
京王のシンボル、アイボリーホワイトを全身にまとった車両の消滅が、いよいよ秒読み段階に入りました。


<「6000系フェスタ」「ダイヤ改定」ポスター登場>

231-2 車内ポスター.jpg

231-1 6000系ポスター.jpg

中旬に入ると、車内に「ありがとう6000系フェスタ」と、「ダイヤ改定」のポスターが掲出されました。

左から、6412F・6416F・6417F・6022Fの4編成が見事に並んでいます。残存の6000系を集め、このような素晴らしいスナップをいつの間にか撮影していたのですね。ポストカードを発売したら、あっという間に完売しそうな、見事な仕上がりでした。

6000系全廃を目前にし、京王の6000系に対する惜別の心意気、熱意が感じらけるものでした。

231-3 ダイヤ改正ポスター.jpg


234-1 早朝準特急ポスター.jpg


一方こちらは、3月11日を実施予定としたダイヤ改定のお知らせポスターです。
「早朝準特」など、新たな挑戦にも取り組む改定ですが、後刻この日が「3.11大震災の日」となってしまいます。

そのため平日新ダイヤはわずか半日で大混乱状態となり、土休日ダイヤに至っては最初からまともな形で実施出来ないという異常事態でのスタートとなりました。その後半年にわたる困難な変則臨時ダイヤが待ち受けていようとは、当然のことながら当時、誰一人として想定することは出来ませんでした。

<ありがとう6000系 記念乗車券発売>

27日、「ありがとう6000系記念乗車券」が、京王の全駅で朝7時から発売されました。

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▽ ありがとう6000系 記念乗車券 

              京王HPから  23.2.27 ▽

記念乗車券は、各駅で午前7時の発売開始前から購入希望者が列をなして並ぶほどの人気で、あっという間に売切れてしまいました。

車内ポスターでも発売を広報した記念乗車券でしたが、値段も高く、また発売枚数も少なかったため、子ども達も含めて気軽に求められる状況ではなかったことを、当時とても残念に思ったことでした。

<大雪の中 多摩地区への足を守った京王線>

日付けは前後しますが、この年2月は、12日に続き14日も東京地方は夕方から雪模様となり、夜に入ってからは本降りとなりました。

229-1 雪の7000系正面 23.2.14.jpg

雪にまみれる7000系電車の正面です。

229-2 雪の9000系正面 23.2.14.jpg

こちらは9000系。行先表示も見え隠れの状態です。

229-3 雪の高尾線めじろ台 23.2.14.jpg
  ▽ めじろ台付近 23.
2.14  午後10時30分 ▽

こうした中、午後10時過ぎからお隣の中央線は雪の影響で八王子駅のポイントが故障、東京―高尾間の全線で運転が見合わせとなりました。

一方京王線・高尾線はしっかりと役割りを果たし、“雪に強い京王線” と、この年京王は降雪時の運転実績で高い評価を得ることになったのです。

しかしことし、平成28年1月18日早朝からの降雪では、若葉台、高幡不動、桜上水庫内の3ヵ所で架線切断事故が発生。列車は出庫不可能となり、朝ラッシュ時に所定の2〜3割程度の運転しか出来ないという大混乱が発生してしまいました。
このトラブルで、降雪時の運転で高い評価を得ていた京王の実績が、一日にして水泡に帰してしまったことは、京王にとっても、京王電車ファンにとっても、返す返す残念な出来事となってしまいました。

[ご参考 当時のブログ記事]


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2016年01月30日

No782 5年前の京王電車F 平成22年11・12月


昨年後半から毎月1回、5年前の京王電車の世界を当時の「京王線 井の頭線 応援歌」の記事から振り返えるとともに現在の視点も加え、『5年前の京王電車』としてお伝えしています。

今回は、2010(平成22)年11月・12月分をまとめてお伝えします。
本来は昨年中にアップすべきものでしたが、昨年はダイヤ改正記事等で繁忙となり、遅れてのアップとなっています。

【平成22年11月】
<6416F リバイバルカラー1年>
195-1 リバイバルカラーの6416F 東府中.JPG   ▽ リバイバルカラーの6416F  東府中  21.11 ▽

この時期、当ブログでは度々余命いくばくもない6000系を取り上げていますが、11月には登場時の燕尾帯リバイバルカラーで出場して早くも1年が経過した6416Fの日常を伝えています。

リバイバルカラーの6416Fは、21年11月の登場直後は朝のラッシュ時、10連優等列車の先頭で新宿に姿を見せたり、22年3月には多摩動物公園で行われたイベントで往年の特急「高尾」のヘッドマークをつけるなど、ファンの目を楽しませてくれました。

195-2 特急高尾のマークを付けた6416F.JPG  ▽ 懐かしい「高尾」号のヘッドマークをつけてファンサービス
               多摩動物公園  22.3.21 ▽

195-3 6416+6866旧塗装車.JPG▽ 競馬場線で活躍する6416Fリバイバルカラー 東府中 21.11 ▽

しかし、その後は平日競馬場線の専用運用となり、しかも6417Fと運用を2分しているため、実際に営業運転に入るのは、週に2〜3日のみの状態となっていました。

195-4 6416F高幡不動22.5.8.JPG    ▽ 高幡不動で憩う6416F        22.5.8 ▽

当時、週の半分は高幡不動でお昼寝だった6416Fです。
今考えれば6000系登場時の姿を再現したこの6416Fこそ、京王れーるランドで保存するという方法もあったと考えられますが、残念ながら6416Fは、まもなく帰らぬに車両になってしまいました。

<「ゼロからの再出発」誓う 安全報告書 発刊>
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11月、2010年度の京王CSR(企業の社会的責任)レポート『安全・社会・環境報告書』が、各駅で配布されました。(当時は冊子スタイルで、各駅改札や窓口で配布)。

2010(平成22)年は、京王にとって厳しい1年となりました。
前年の千歳烏山駅などでのオーバーラン、高幡不動駅構内での出庫列車脱線事故に続き、この年も中河原駅で大幅オーバーランによる遮断機が降りていない踏切に
列車が通過する事故が発生するなど、6月・7月・8月と、3ヶ月連続でインシデント、京王の責任事故が連続発生しました。

196-2 2010 安全報告.jpg ▽ 原点に戻り「ゼロからの再出発」とした2010年度の安全目標 ▽


相次ぐ事故で関東運輸局からの警告を受け、京王は2010年度の安全目標を「責任事故ゼロ」から、「ゼロからの再出発」に改め、また10月には「安全推進部」を新設するなど、全社を挙げて安全確保に努めると安全報告書は伝えました。

乗客や沿線住民に被害はなかったもの、開業100周年を目前にし、改めて「安全運行」に徹する姿勢が問われたことは、利用者にとっては少なからず衝撃的な出来事でした。

<高尾線 “紅葉急行”走る>

高尾山の紅葉観光客で大賑わいの高尾線で、この年11月21日日曜日、高尾山口発北野行き、北野発高尾山口行きの臨時区間急行が運転されました。

事前に駅や車内での広報はなく、京王電車ファンにとっても、まさに“寝耳に水”の出来事でした。

実際の仕組みは、紅葉シーズンの高尾山口駅の混雑緩和を図るため、11月下旬の土休日に高尾山への観光客が3万人を超えた場合、急きょ高尾山口―北野間で臨時の区間急行を運転すると言うものでした。

具体的には3万人超えは当日午前中に判断し、超えた場合は臨時急行を北野発13:4517:26分、高尾山口発14:0417:44分の間で約20分間隔で運転するというもので、21日は8000系10両編成が2編成充当されました。


この“紅葉急行”、運転するかどうかはまさに当日のお天気と人出次第−。この日突然の遭遇にカメラも持ち合わせず、残念ながら撮影は出来ませんでした
ちなみにこの年の“紅葉急行”は、この1回のみの運転に終わりました。
現在は多客時、各停高幡不動行きの増発があるようです。

【平成22年12月】
<“酔客ミッドナイト特急”スタート>
200-1 明大前 22.12.2.jpg  ▽ “酔客特急”高幡不動行き  ほぼ満員の乗客  明大前 22.12.2 ▽

忘年会シーズンの混雑緩和のため、この時期毎年恒例の深夜時間帯の臨時列車増発が2日から始まりました。

臨時列車は混雑が激しくなる2日から24日までの毎週木曜と金曜日の合計8日間、新宿発高幡不動行きの特急が2本、通勤快速が1本、井の頭線では渋谷発富士見ヶ丘行きの普通が4本、どちらも午前0時前後に集中的に運転されました。

200-2 22.12.2.jpg ▽ 深夜増発の特急高幡不動行き 
                             8214F+8014F  調布 22.12.2 ▽

この時期の23時台は、京王線、相模原線系統とも、優等列車は特急や準特急ではなく、急行や通勤快速が中心で、ほぼ20分間隔でしたから混雑は相当なものでした。
特に忘年会ピーク時の12月中旬は新宿から乗り切れないこともあったため、この臨時列車は利用者からすると救世主、京王からみれば救済列車としての役割りが大でした、

昨今の充実した深夜時間帯のダイヤからするとまだ5年前の事ですが、隔世の感すら覚えます。

この忘年会シーズンの臨時列車ですが、前回平成25年2月のダイヤ改定で22時台の特急が10分から12分間隔になったものの、以後は行われなくなり、今回27年9月改正でも行われていません。


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2015年11月29日

No760 5年前の京王電車E 平成22年10月


毎月1回、5年前の京王電車の世界を、当時の「京王線 井の頭線 応援歌」の記事から振り返えるとともに、現在の視点も加えてお伝えしています。
今回は、2010(平成22)年10月分をお伝えします。

【平成22年10月】

【6000系 高尾線の小さな秋】
188-2 6412F+9008F めじろ台 22.10.13.jpg
  ▽ 高尾線を走る6000系 
          めじろ台−狭間 22.10.13

高尾線に秋がやって来ました。
ススキの穂が秋風に泳ぎ、暑かった夏から秋へと、季節の変化を伝えています。

6000系にとっては、これが最後の秋です。
ススキの穂と、アイボリーホワイトが、絶妙な雰囲気を醸し出していました。
このころは、高尾線には通常平日朝1回のみ、普通列車として1往復の6000系が走りました。

188-3 6412+9008F めじろ台-狭間 22.10.13.jpg

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 ▽ 7425F+7009F   めじろ台-狭間   22.10.10 ▽

めじろ台から狭間方向を望みます。
この区間は10月ともなると一面ススキの銀世界と化し、沿線の人々に感嘆をもたらします。
ススキの中を走る京王電車は恰好の被写体となるため今日でもファンの方々にとっては、京王電車絶景ポイントの一つになっているようです。

【7026F 登場】
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  ▽ 登場した7026F 各停北野行きの表示も懐かしい 
    北野からは準特急新宿行きとなる  めじろ台 22.10.17 ▽

7000系の組成組み換えにより誕生する7026F〜7029Fの10両貫通化編成のうち、元7012Fに元7015Fの2両を組み込んで誕生した7026Fが、10月16日から営業運転を開始しました。

189-2 7526ほかめじろ台 22.10.17.jpg
  ▽ コルゲートボディの10両貫通編成の誕生  7526ほか ▽

189-3 7726 めじろ台 22.10.17.jpg189-4 7776 めじろ台 22.10.17.jpg

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  ▽ めじろ台を発車する7026F  
    統一された編成美が美しい めじろ台 22.10.17 ▽

編成組み換えにより、どちらかというと単調気味だった7000系に新たな命が吹き込まれ、当時、これまでにない新たな魅力を感じたものです。

この後続く幕車7000系10両編成の続々の登場が、今年9月のダイヤ改正で、まさかの京王線特急・準特急の主役に躍り出るとは、当時京王電車ファンの誰もが想像しえなかったことだと思います。

【"馬が走る 電車が走る"…】
192-1 競馬急行が入線 22.10.31.jpg
 ▽「競馬急行」が入線 行先は「新線新宿」  
            府中競馬正門前 212.10.31 ▽

この年、10月31日(日)は、競馬のG1レース
「第142回天皇賞」が行われました。
レース終了後、府中競馬正門前からお馴染みの京王線直通「臨時競馬急行」が運転されていましたが、様子は現在と少し異なっていました。

天皇賞やダービー開催日だけでなく、春と秋の競馬シーズンの土休日、15時台後半から17時台前半まで、次から次へと10分間隔で合計9本もの「競馬急行」が、行き先も2手に分かれ、新線新宿と京王線新宿へ交互に“疾走”していました。

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 ▽ 夕暮れの中、発車を待つ京王線新宿行きの「競馬急行」
                  府中競馬正門前駅 ▽

運転も、東府中からは「競馬急行」が先行する準特急を追いかける続行運転で、調布からは相模原線の急行又は快速が間に入り、準特急、急行・または快速、そして「競馬急行」と優等3列車が続行運転となる、ぞくぞくするダイヤでした。
さらに大レース開催日など人出が多く見こまれる時は、「競馬急行」に加え、飛田給や東府中行きの普通列車も増発されるなど、まるでファン向けのような運転光景が見られました。

192-5 構内の時刻表.jpg
 ▽ 府中競馬正門前駅構内で見られた特製大型時刻表
   当時の土休日線内各停は都営車両  懐かしの光景

192-6 ホーム時刻表.jpg
▽ 当時のホーム時刻表 右は平日、左が「競馬開催時刻」
       緑色が「競馬急行」 10分間隔で発車することが分かる
      17時台の普通列車の増発は紙で貼られていた ▽

この新線新宿と京王線新宿行きの交互発車の「競馬急行」ですが、現在は新線新宿行きの"競馬急行"が5本のみ運転されています。
それというのも、復活した橋本特急が京王線新宿行き"競馬急行"の行先を阻んでしまったためです。
そのため、ダービー、天皇賞、ジャパンカップの大レースの際は、混雑緩和を補完するため、途中の飛田給まで臨時の「飛田給急行」が運転されていることは周知のとおりです。
いわば橋本特急が、京王線新宿行き「競馬急行」を蹴飛ばしてしまったと言ってもいいかもしれません。
(つづく)


[ご参考 当時のブログ記事 平成22年10月]

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2015年11月22日

No759 5年前の京王電車➄ 平成22年9月


毎月1回、5年前の京王電車の世界を、当時の「京王線 井の頭線 応援歌」の記事から振り返えるとともに、現在の視点も加えてお伝えしています。
今回は、2010(平成22)年9月分をお伝えします。

【平成22年9月】
【"げげげの女房"  記念乗車券発売】
この年のNHKの朝のテレビ小説は、水木しげるさん原作の「ゲゲゲの女房」でした。
沿線の調布が舞台となったため、京王は9月11日、ご覧のような記念乗車券を発売しました。

181-1 記念入場券.JPG

記念券は調布市内5駅(調布・布田・国領・柴崎・つつじヶ丘)の硬券入場券や深大寺までのバス硬券乗車券をセットしたもので、入場券にはイラストも描かれており、なかなか個性的なものでした。

181-2 記念入場券.JPG

発売は調布、つつじヶ丘、新宿駅の3駅のみ
でしたが、3駅とも午前中に完売しました。
この年5月の映画「RAIL WAYS」の公開記念入場券は売れ行きがパッとしなかったようですが、こちら「ゲゲゲの女房」の方はNHKニュースや新聞各紙で報道されたこともあり、あっという間の売れ行きでした。

181-4 記念入場券む.JPG


当時、5月に映画「RAIL WAYS」のラッピング+ヘッドマーク付き電車が走りましたので、この「ゲゲゲの女房」記念乗車券企画も発売を早めて同時開催し、映画・テレビの人気番組ヘッドマーク付き列車2本を調布駅で同時発着させるなどの競演を実現したら楽しかったのにと、当時思ったことでした。

【"山側"・"海側" ?   姿を消した「山側どうぞ−」】
当ブログ80「"山側どうぞ" 」で、新宿駅3番線で係員が「山側ドア、どうぞ」と放送していることについて触れたのですが、この年の「京王ニュース」9月号に、車体に大きく「山」、「海」と表示された7000系電車の写真が1面を飾りました。

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  ▽ 京王ニュース 22年9月号  脱線車両の復旧訓練光景 ▽

182-2 京王ニュース.JPG
 ▽ 京王ニュース 22年9月号から
    車体には大きく「山」・「海」の文字が…▽

「脱線復旧訓練」を伝える記事の写真として掲載されたものですが、この写真を見て一般の方々や子どもたちは、「山」・「海」? と思ったかもしれませんね。

「山側」・「海側」は鉄道現場で使われる用語で、路線(線路)に対し、その方向が海側か山側かを示すものです。
京王線の新宿駅でみますと、下り方向に対して列車の左側が太平洋側の「海側」、右側が高尾山などの「山側」となります。「左側」・「右側」と言わず、「山側」・「海側」と呼称するのです。

もっとも今日では、新宿駅3番線での乗車ドア開閉を知らせる係員の放送は、「山側ドア、どうぞ」から、平成25年3月のホームドア設置以降は「降車終了。3番、FD(えふで−)どうぞ」と、ホームドアに関連づけた放送に変わってしまいました。

京王から、一般利用客が耳にすることの出来る鉄道慣用語の一つが姿を消してしまったことは、少々寂しい感じがします。

【新たな"注意喚起シール"  顛末は?】
京王線・井の頭線電車の車椅子スペースには、2009(平成21)年10月から、壁面横方向に設置されている握り棒と壁面との間に手を挟まれないよう、ご覧のような注意喚起のシールが貼られました。

184-1 車椅子コーナーの新しいマーク.JPG184-2 新しい絵表示マーク.JPG
   ▽ 平成21年10月から登場した挟まれ防止の注意喚起シール ▽ 

ところが22年9月に入り、今度はドア脇の縦方向の握り棒と、袖仕切り面との間に手を挟まれないように呼びかける、新たな注意喚起シールが登場しました。

184-3 新しいシール登場 9756 22.9.23.JPG
 ▽ 新たに登場した注意喚起シール 9756号 22.9.23 ▽ 

シールが貼られたのは9006Fと1013Fで、全てのドア両脇の仕切り袖に貼られました
黄色地に黒文字で、車内に計16ヶ所も貼られたため、いやがおうにも目立ちました。

184-4 9756車内全景 22.9.23.JPG

ドア脇縦方向の握り棒は、ふつうに握っている限りでは、手が挟まる事はありません。
車内景観も悪くなるし必要ないなぁと思っていたところ、この縦型シールは何故かこの2編成のみの貼り付けで終了しました。
なぜこの2編成のみで取り止めたのかは定かではありませんが、9006Fと1013Fには今でもこのシールが貼り付けられたままとなっています。

【新宿駅の6000系】
22年度で全廃と公表されていた6000系の余命は、この時期には余すところあと半年となっていました。

この時点で残っていた6000系は、前月の6017F引退後、2両編成の6011・12・16・17Fと4両編成の6022Fのみとなっていました。

当ブログでは新宿駅での最後の6000系の姿をリポートしています。


185-1 6411F+9001F 新宿 22.9.29.JPG
 ▽ 新宿駅3番ホームでの6411F+9001F   22.9.29 ▽

当時6000系が新宿駅に顔を出すのは、9000系8両+6000系2両編成となる6411Fと6412Fの2編成のみで、平日朝ラッシュ時にどちらかの編成が2回、他方は1回、合計3回のみ優等列車として到着し、折り返しは各停で下るというものでした。

185-2 9000系と並ぶ6411 新宿 22.9.29.JPG

折り返しが各停となるため1番線に到着した6000系電車です。

折返し時刻は9時50分のため、ホームはガラガラです。

新宿駅に、アイボリーホワイトの6000系はとてもよく似合っていましたが、早いものであれからもう5年前−。新宿駅での6000系の姿は、遙か昔の世界のことになってしまいました。

[ご参考 当時のブログ記事 平成22年9月]

〇"ゲゲゲの女房" 記念乗車券に

〇再び、"海側"  "山側"

〇新たな"注意喚起シール" 登場

〇新宿駅の6000系

〇その後の6412F


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2015年11月08日

No754 5年前の京王電車C 平成22年8月


毎月1回、当月の5年前を振り返り、当時の回顧とともに現在の視点も加えてお伝えする「5年前の京王電車」−。

これまで2010(平成22)年7月分までをお伝えしていましたが、その後ダイヤ改正記事等のアップで休止となっていましたが、2010(平成22)年8月分からシリーズを再開します。
順次間隔を詰めていきますので、お付き合い下さい。


【平成22年8月】

 【"大変革前夜"  変貌始まる車両運用 】
1)6000系の動向

166-1 京王電車揃い踏み.JPG
  ▽ 京王電車の揃い踏み     高幡不動  22.7 ▽

平成22年8月、6000系は余すところ8両編成の6017F、4両編成の6022F、それに2両編成の
6411・6412・6416・6417Fの、合計6編成20両のみの世帯となっていました。

京王を象徴するアイボリーホワイトも平成22年度中の廃車がすでにこの時期に決まっていましたから、6000系はあと半年の命、いよいよ終焉の時期が近づいていました。

そうした時期ですから、6000系の活躍ぶりや他形式との編成状況について、当ブログでは頻繁に報告を続けていました。

166-2 6411+9001F 北野 22.4.17.JPG
 ▽ 夕暮れ時  6411+9001Fの準特急   北野 22.4 ▽

この時期6411Fは9001Fと相手を組み、平日朝、準特急や急行、各停等の運用についていました。時折、9000系のお相手が変わることもあると伝えています。
この編成は、5月頃までは土休日の高尾線準特急の運用に入ることもしばしばでしたが、夏場に入るとこの運用はあまり見かけなくなりました。

166-3 6412F+6017F めじろ台 22.4.JPG
 ▽ 薫風の中 6412F+6017Fの10両編成が行く
  アイボリーが似合う、素晴らしい光景 めじろ台 22.4 ▽

最後の6000系10両編成ともいうべき6412F+6017Fのコンビも、5月末までは決まったように土休日の高尾準特急に終日充当されていましたが、この時期になると平日午前中心の運用となり、高幡不動での昼寝が多くなっていました。

166-4 6416 22.3 多摩動物公園.JPG
    ▽「京王れーるランド10周年」イベントで活躍の6416F 
                多摩動物公園  22.3 ▽

単独運用の6416F、6417Fは競馬場線専用で、平日はどちらか一方が競馬場線に出向き、片方はこれも高幡不動等で休眠。土休日に至ってはどちらも完全休業でした。
いまの7421F・7422Fと同じですね。

166-5 動物公園線専用の6022F 高幡不動 22.3.jpg
 ▽ 昼下がり 動物公園線の仕業に就く6022F
                高幡不動 22.3 ▽

動物園線専用の6022Fは、1年365日、検査等の期日を除けば原則休みなしの皆勤賞で、僅か一駅、高畑不動−多摩動物公園間を時計の針のように行ったりきたりと規則正しく働いていました。

(2)7000系VVVF化 及び10連化整備始まる
166-6 7000系に組成変更の動向が… 22.5 .jpg
  ▽ 高尾線を行く7000系 一部に、組成変更の動向が… ▽

またこの時期、7000系の一部編成で、組成変更工事が始まると伝えています。

VVVFインバーダー化工事第2弾の開始で、編成間の車両入れ替え、改番を伴ないながら6+4編成、それに貫通10両編成を誕生させる複雑多岐な大工事の始まりでした。

早速8月下旬、まずトップバッターとして、6+4編成の7211F+7011Fの “新10両編成” が登場しました。

180-1 7211F+7011F 京王八王子 22.910.JPG
   ▽ 7811を先頭とする7211F+7011F   京王八王子 ▽

編成は下り方から7761-7161-7111-7561-7011-7711+7861-7261-7211-7811です。
6両に短編成化した新7011Fをベースに、7015Fの一部車両を改番した上で7211Fを誕生させたものです。

180-2 7811ほか 京王八王子 22.8.10.JPG

この“新10両編成”は、車体外板が全車とも従来のコルゲート仕上、車内仕様も従来タイプという初の10両編成となり、京王の "古くて新しい顔" となりました。

なおこの新編成はその後平成26年3月、7011Fが新7002Fに、7211Fが新7207Fに改番されたため、短命に終わりました。(注1)

(3)9004F 復帰
170-1 9004F 運用復帰 聖跡桜ヶ丘 22.8.11.jpg
  ▽ 運用復帰を果たした9004F   聖蹟桜ヶ丘 22.8.11 ▽

8月は、2つの車両が復帰しました。
1つは2月12日早朝、高幡不動駅構内で脱線事故を起こした9004Fです。事故後は長期間にわたり運用から離脱、その後の動向が注目されていたものです。
ようやく今月4日に復帰、半年ぶりに運用につきました。

(4)8005F復帰
もうひとつ、あの8705号が検査を終えて出場しました。

172-1 8705号 明大前 22.8.13.JPG
 ▽ 検査出場し運用に就いた8705号 明大前 22.8.13 ▽ 

159-1 8705車内天井方向 21.5.jpg
  ▽ バリアフリー仕様実験時の8705号車内   21.5 ▽

低い位置のつり手やシート間の握り棒が2本設置されるなど、バリアフリー化の検証車両となっていた8705号が出場しました。

ご覧のように低いつり手がぶつからないよう赤白の注意喚起テープが張られた賑やかな車内でしたが、低位置だった吊り手は一般の8000系と同様に戻され、また赤白のテープなども撤去され、「本当にご苦労様でした」という感じでした。

(5)井の頭線3000系動向
166-8 井の頭線3028F 明大前 22.3.jpg
   ▽ 再び活躍の場が減少した3000系 明大前 ▽

この年、井の頭線3000系は予備として、最後の2編成、3028F、3029Fが在籍していました。ATC化から外されたため、最大でも井の頭線のATC化完成までの命であり、ふだんは富士見ヶ丘でいつもお昼寝の余生でした。

ところがこの年の1月中旬から、突然大異変が起きました。
何と土日も含めて毎日1〜2編成が必ず急行運用に入るという信じられないような運用が開始され、それはそれはファンを驚かせ、大喜びさせる光景が再来したのです。
しかしそうした状況もこの時期になると、再び休眠状態になったと報じています。
懐かしく思われる方も多いのではないでしょうか。

(6)6017F “帰らぬ旅”へ
ついにというか、とうとう来るべき日がやって来ました。
8月22日午前、6017Fが若葉台へ廃車回送されたのです。

回送は何と、上り方から6017F+7423Fという驚きの編成で、高幡不動→調布→若葉台へと行われました。

175-1 6717 高幡不動 22.8.22.jpg
 ▽ 最後の旅たちを前に 6017F  
           高幡不動5番ホーム 22.8.22 ▽

午前10時半過ぎ、住み慣れた高幡不動を後に、若葉台へ向けて旅たちする直前の6017Fです。
ふだんは前に6412Fを連結した10両編成でしたから、6717が先頭に出ることは久しぶりのこと。というよりは、もう見納めの旅立ちでした。

175-2 6017F+7423F 府中.JPG

府中駅に進入する6017F。
京王線を走るのも、これが最後です。
晴天に恵まれ、アイボリーホワイトが輝いています。

そして後ろには、何と…。

175-3 6767+7423F 府中 22.8.22.JPG

7423Fです。
付属編成が下り方に連結されるという、前代未聞の編成です。
この時、京王線はまだATC化されておらず、従って6017Fが上り方先頭に、そしてすでにATC化されている調布から先の相模原線は、ATC搭載の7423Fが先頭に立って走行するための組成でした。

175-4 7423F+6017F 府中 22.8.22.JPG

想像もしなかった最後の晴れ舞台に、私は興奮してしまいました。
この編成に、ファンも盛んにシャッターを切って、というよりは激写だったことを思い出します。
7873号は、スカート(排障器)もつけていません。
府中駅を発車する光景は、大変貴重なカットとなりました。

175-5 6017F+7423 調布 22.8.22.JPG

11時にはいよいよ調布駅に姿を現しました。
前照灯の明かりが印象的です。
ここで折り返して相模原線に入り、若葉台へと向かいます。

175-9 相模原線に入る6017F 調布 22.8.22.jpg

そして11時10分過ぎ、本線で下り方向に方向転換。
今度はATC付きの7423Fが先頭になり、相模原線へと進入します。

175-11 相模原線に入った6017F 調布 22.8.22.jpg

昭和から平成の時代を走り続けた6017Fは京王線に別れを告げ、若葉台への “帰らぬ旅” へと轍を進めました。
6000系8両編成は、この6017Fの回送を最後に、京王線から消滅しました。

この年秋からは6000系の全廃を前に、7000系の組成変更による7026F以降の10両編成の誕生という7000系の新動向が現れ、さらに6000系2連に変わって7000系2連+9000系8連の10両編成の運転も開始されるなど、まさに京王電車大変貌のスタートが始まります。

[注1]
<7000系再編成車 再度の改番>
7000系10両貫通化編成を増備するための編成組み換えで登場した2代目7011Fと7211Fは、
26年3月末、再度の改番で新7002Fと7207Fに生まれ変わりました。
新旧番号は以下の通りです。

(旧番号)7711+7011+7561+7111+7161+7761
  ⇒(新番号)7702+7002+7552+7102+7152+7752
   このうち、7702・7002・7102・7752は2代目です。

(旧番号)7811+7211+7261+7861
  ⇒(新番号)7807+7207+7257+7857


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2015年07月11日

No717 5年前の京王電車➂ 平成22年7月


毎月1回、当月の5年前を振り返り、当時の回顧とともに現在の視点も加えてお伝えする「5年前の京王電車」−
今回は、平成22年7月分をご覧いただきます。

【平成22年7月】

【 8705号の賑やかな車内は見納め? 】
7月、「8705号の賑やかな車内は見納め?」と題し、当ブログは8705号の何とも凄まじい車両内外の姿を紹介しています。

159-1 8705車内天井方向 21.5.jpg

159-2 8705吊り手支柱の紅白注意仕様 20.4.jpg

まるで“ちんどんやさん”のようだと、紹介した8705号の車内です。
吊り手や支柱が極端に低いため
、頭がぶつからないように紅白の注意シールが巻きつけられていました。

159-3 8705の低いつり手支柱 22.4.jpg

ドア部分と、座席部分の吊り手支柱、吊り手の高さの違いが一目瞭然です。支柱の高低差は15センチほどありました。在来の8000系はドア部分の高さで統一されており、この高低差はありません。

159-6 握り棒の多い8705の車内 22.4.jpg

7人掛けシート前にある握り棒も、通常の倍の2本が取り付けられました。シートも7人掛で1本ではなく、3人掛けと4人掛けで2分され、また仕様もバケットシートではなく柔らかい素材のものでした。

159-7 8705号の外観には注意喚起の表示が…22.4.jpg

車両の外に目を向けると、ドアの両側とドア上部には、「吊り手等が低い為、頭上にご注意ください…」との注意書きが貼られました。

159-8 ドアの上には頭上注意の喚起 21.5.jpg

159-9 ドア脇にも注意喚起 21.5.jpg

159-10 8705号外観.jpg

この8705号車ですが、1000系20番代や9000系30番代以降の新車で採用された、荷だな、吊り手、握り棒等の車内施設バリアフリー化の実証試験のタネ車として、当時その役割りを担っていたものと推察できます。

いわば8705号は、京王車両のバリアフリー化の生みの親ともいうべき存在です。
当時続々と登場した1000系・9000系の新車は荷だなや吊り輪のバリアフリー化を実施して登場していましたから、この賑やかな車内光景はそろそろ見納め…とリポートしたものです。
8705号はこの年の8月、大役を終えて無事に元の姿に戻されました。

ところで京王は、度々上り方1号車で車内仕様の検証を行っています。
現在は大規模改修を終えた8713号で、車内吊り輪の大幅増の検証が行われており、車内はまるでジャングルジムのような井手達です。

[ご参考 当時のブログ]


【 私、姿を消します!?】

この月は、連日うだるような暑さ、猛暑が続きました。

そうした中、鉄道車両ではあるのが当たり前だった「日除けカーテン」が、京王電車ではいつの間にかじわりじわりと、その姿を消しつつあると報告しています。

162-1 カーテンを下ろした状態の8000系.JPG162-2 カーテンを下ろした状態の7000系.JPG

162-3 カーテンを下ろした状態の7000系.JPG

カーテンを使用している状態の7000系車内です。日差しをカットしています。

162-4 カーテンのない9000系.JPG

こちらは、日除けカーテンが廃止された9000系30番台以降の車内です。
UVカット、紫外線をカットする窓ガラスが採用されているとはいえ、強い日差しが、車内いっぱいに差し込んでいます。

井の頭線は1000系20番台から、京王線は9000系30番台からの新造車、及び7000系20番台の全リニューアル車で、車内窓ガラス、ドアガラスにUVカットガラスが導入されましたが、それと引き換えに日除けカーテンが廃止、姿を消していたためです。


162-8 シルバーシート表示のカーテン.JPG
    ▽ 優先席の“グッドアイデアカーテン”

このカーテンが登場した時は、私は抜群のアイデアに脱帽しました。しかし残念ながら優先席においても日除けカーテンは撤去され、このグッドアイデアカーテンはUVカットガラス使用編成からは姿を消しました。

日除けカーテンの省略は、当時JRや大手私鉄他社でも同様な動きがあり、京王もそうした流れに即したのかもしれません。車内設備のメンテナンスフリー、効率化は時代の流れだったのだと思います。

ところがどうでしょう。
近年の8000系大規模改修でも窓ガラスをUVカット化、カーテンは廃止されると踏んでいたのですが予想は大外れ。窓ガラスは従来タイプで交換、何とカーテンにいたっては新型タイプで登場したのです。

717-1 8000系 新カーテン.jpg  

  ▽ 8000系大規模改修車の新型カーテン                                                   

     上部の視界を良好にしている  8013号 26.8.30▽

新型カーテンは上部1/3とそれ以下で布地織りに濃淡が付けられています。カーテン全閉時においても立席客の車外目視を良好にするよう配慮されています。(注1)

写真をよくご覧いただくと、カーテン上部の方が透視度が良いことが分かります。

貫通路ドアや妻面窓、ドア戸袋窓の廃止など、車両設備の簡素化を推し進めてきた京王ですが、効率化一辺倒でない、こうした利用者サービスの充実・強化は歓迎すべきことです。

[注1] 鉄道ピクトリアル2014年10月 通巻896 増刊

   「鉄道車両年鑑2014年版」

    京王電鉄車両電気部「8000系10両貫通化工事」

[ご参考 当時のブログ]



【"京王電車、食べちゃうぞぅ”−。】
決して、いい加減なタイトルではありません。

163-1京王電車パン.jpg

なんと、パンで作られた「京王電車」が登場しました。

163-2京王電車パン.jpg

163-7 高幡不動 ルパ店にて.jpg

このパン、京王グループのパン屋さん、「ルパ」高幡不動店が京王れーるランド夏休みイベントと連動し、オリジナル商品として発売したものです。モデルは6000系でした。
ご丁寧に、パンの下に6000系の写真まで掲出する念の入れようでした。

163-8 電車パンがいっぱい….jpg

中はクリームパンとなっており、お値段はひとつ180円。
お味のほうは、“京王チック?”、でした。
「ルパ」はその後も9000系電車クッキーを販売したりと、なかなか熱心なことは皆さまご存知の通りです。

[ご参考 当時のブログ]

〇 163 "京王電車 食べちゃうぞぅ"



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2015年06月29日

No716 5年前の京王電車A 平成22年6月



当ブログ、「京王線 井の頭線 応援歌」は、2009(平成21)年4月にスタートしました。
ことし4月には満6年を経過し、現在は足掛け7年目に入りました。
そこでこれまでの記事を再構成し、新たに『5年前の京王電車』と題し、先月より新シリーズを始めました。

毎月1回、当月の5年前を振り返り、当時の回顧とともに、現在の視点も加えます。
振り返り期間を「5年前の当月」としたことについては特段の深い意味はなく、一つの大きな区切りの期間として考えました。
今回は第2回目で、平成22年6月分をご覧いただきます。

【平成22年6月】
151-1 ポスター.JPG

5年前の6月、ご覧のイラストが駅構内を飾っていたことを、覚えていらっしゃいますでしょうか。
5000系と3000系です。なんとも微笑ましく、ほのぼのとした感じが伝わってきました。

京王の電車が、引退後も廃車することなく全国各地、一畑電車や伊予鉄道等で活躍し、資源の有効活用に一役買っていることを伝える京王の企業ポスターシリーズに描かれていたイラストの一部分です。

当時、京王の省エネを謳うポスターのイラストには度々車両が紹介されていましたが、この作品は車両の脇にいる係員の車両を見る眼差しがとても優しく、そして長年京王で働いた車両を慈しむ感じがひしひしと伝わってくるように描かれていて、特に印象的でした。

私ごとですが、このイラストを私はPCのデスクトップ画面で使用させていただいています。ある時喫茶店でPCを立ち上げた際、隣のお客さんからPCをググッと覗きこまれた時があります。もしかしたらその方は、京王ファンの方だったのかもしれませんね(笑)。

さて現在、京王のホームページには過去分も含めたポスターギャラリーがありますが、残念ながら2012年度分からとなっており、今日、このポスターの全貌を見ることが出来ません。


続いては、夢物語と化した“9000系2両編成”のお話です。

150-1 経営計画をむ報じる「京王ニュース」.JPG
   ▽ 経営計画を報じる「京王ニュース」22年6月号 ▽

1日発行された「京王ニュース」6月号は、「京王グループ中期5ヵ年経営計画(2010〜2014年度)や、2010年度経営計画重点施策を特集しました。
前月ホームページで公表された中期計画では、車両の新造計画については2009年度で終了とあり、僅かに2010年度重点施策で7000系18両のVVVF化整備が記されているのみでした。
つまり、向こう5年間、少なくとも2014年度までは車両の新造は無いと判断できる内容でした。


150-2 2010年度計画の内容.JPG
  ▽ 「京王ニュース」22年6月号の特集記事内容 ▽

そこで再度、「京王ニュース」6月号の発行を待って、特集記事の内容に注目したのですが、残念ながら「京王ニュース」にも新車投入の文字は見当たりませんでした。つまり、当時進められていた6000系の廃車が完了しても、9000系の増備は無いということがこれで事実上確定したことになります。

当時の当ブログでは、『先に6000系は2010年度に全廃とホームページで公表していますので、現在残っている6022F、6411F、6412F、6416F、6417F、6017Fの合計20両の廃車が出ても、現行車両でやりくりするということでしょうか。純粋増備の形で、9000系2両編成の新造を期待していたのですが、ちょっぴり残念ですね』と心境を綴っています。

それというのも8両編成の9000系1次〜5次車の9001F〜9008Fについては、当面都営新宿線への乗り入れは想定しない方針で新造されたものの、2連との併結運転で貫通路を構成できるよう、下り方クハ9750形式については増結した場合に運転室を完全に仕切れる構造で新製されていたためです。(注1)

つまり当時の京王線の10両編成は、9000系8両+6000系2両の編成が多い日には1日3本も運転されていましたので、もしかしたら運転室完全仕切りの機能を活用し、6000系2両編成の代替として9000系の2両編成が新造さる可能性もあるのではないかと、かすかに期待をしていたのです。

しかし実際は、当時 "ブラ勤" だった7000系2両編成で用が足りてしまったわけです。また後年、7000系の編成組み替えで多くの10両固定編成や6+4の10両編成が登場したことは、皆さまご存知の通りです。

あとで振り返れば、『なんだぁ…、結局こういうことだったのか…』などとなるのですが、当時は(京王の当事者でも何でもないのに)、あれこれと車両の運用シミュレーションを考えたりして、熱くなっていました。趣味の世界の、醍醐味でもありますが…。


最後は、車内に新登場した非常時対応の「案内サイン」です。

155-1車内の「非常装置案内」.jpg
 ▽ 車内に新登場した「非常装置案内」表示 22.6 ▽

京王線、井の頭線の各車両に、中旬からご覧のような「非常装置のご案内」と表示された案内シールが、窓支柱のデコラ板部分に掲出されました。

当時のブログでは、「最近、車内での乗客同士のトラブルが多いと再三に渡り注意の車内放送があることを思うと、こうした周知が必要な時代ということでしょうか。」と所感を述べています。

登場当時は、明るい京王電車の車内ではやや違和感を感じた記憶がありますが、現在ではもはや必須のサインとして定着していますね。


[注1]
 鉄道ピクトリアル 通巻734 京王電鉄特集
  藤田 吾郎「車両プロフィール」P225
   鉄道ピクトリアル 通巻893 京王電鉄特集
  藤田 吾郎「車両プロフィール」P250

[ご参考 当時のブログ記事]

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2015年06月20日

No714 5年前の京王電車@ 平成22年5月


当ブログ、「京王線 井の頭線 応援歌」は、2009(平成21)年4月にスタートしました。
おかげ様でことし4月には満6年を経過し、現在は足掛け7年目に入りました。記事の通算ナンバーも「700」を数えるに至りました。
そこでこれまでの記事を再構成し、新たに『5年前の京王電車』と題し、新シリーズを始めます。

毎月1回、当月の5年前を振り返り、当時の回顧とともに、現在からの視点も加えます。
シリーズは2010(平成22)年5月分からスタートし、月内に6月分もアップします。

【平成22年5月】
この年5月、京王ファンの連休は大忙しでした。
まず1日、車内の「自動放送」が一部の7000系、9000系、合わせて16編成でスタート。英語放送も開始されました。

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  ▽ 映画RAILWAYSの「ラッピングカー」
                       9031F 9781号車 調布 22.5.2 ▽

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2日には月末に公開される映画RAILWAYSの「ラッピング電車」9031Fの運転が始まりました。
突然、京王電車にオレンジ色の一畑電車がラッピングされて登場したため、乗客にとってはびっくり仰天でした。
9031Fは当時からラッピング列車として登場する機会が多く、改めてそれだけをまとめてみても面白そうですね。

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連休期間中、聖蹟桜ヶ丘のショッピングセンター内では、映画「RAILWAYS」と連動した「せいせき鉄道ランド」展が開催されました。

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府中競馬場正門前駅で行われた映画の撮影光景や、運転士養成や車両の転出などで関係を積み重ねた京王と一畑電車との連携など、ファンならずとも楽しめる価値ある展示会でした。

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連休明けの7日には、昨年度まで続いた「京王グループ中期5ヵ年経営計画(2010〜2014年度)〜転換と強化〜」と題した中期計画、および「2010年度重点施策・業績予測」等が公表されました。

このうち「2010年度重点施策・業績予測」で、井の頭線のATC化について2011年度実施を目指すと、初めて公表されました。
これで3000系は、この時期までの命ということが明確となり、以後1年間、京王ファンの3000系詣でが活発化したことを懐かしく思い出します。

またホーム行先案内板の全駅設置の完成も謳われています。5年前、まだホームのLED行き先案内は全駅設置には至っていなかったことがわかります。


次は、6000系2両と9000系8両の混結編成のお話です。

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    ▽ 6411F+9001F       めじろ台  ▽

この時期、6000系の終焉が近づき、6000系残党の2両編成の運用がファンの高い関心を集めていました。
5月末には運良く6411F+9001Fの高尾準特急に遭遇し、当ブログでも「いつまで手を繋げていられるか…」とリポートしています。

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    ▽ 6861+9701         北野 22.5.22  ▽

この2形式の併結光景は、登場直後はなんとも奇妙な姿…と、多くの京王ファンは思ったことでした。しかし6000系終焉の最終盤に至っては、むしろ貴重な光景と映ったのですから、世の中の先行きは分からないものですね。


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   ▽ 6861+9701                    北野 22.5.22  ▽

鋼鉄製ボディーで全面塗装の6000系、ステンレスボディーにカラーシート貼り付けボディーの9000系−。
京王電車の昭和と平成時代のそれぞれの立役者−。明暗が迫りつつある最終の光景でした。

[ご参考 当時のブログ]


posted by 特急高尾号 at 22:53| Comment(2) | TrackBack(0) | 5年前の京王電車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする